突然「自治体から給付金のはがき」が届きました。詐欺ではないのでしょうか?本当に受け取っても大丈夫?
配信日: 2025.05.30

本記事では、届いたはがきが本物かどうかを見分けるポイントや、詐欺の可能性がある場合の対処法について詳しく解説します。安心して給付金を受け取るための参考にしてください。

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突然届く給付金のはがき、どんな種類がある?
まず、正規の「給付金のはがき」がどういったものかを知っておきましょう。実際に自治体や日本年金機構などから送られてくる代表的な給付金案内は以下の通りです。
・年金生活者支援給付金
日本年金機構から送られるもので、新たに給付金を受け取れる方には「請求はがき(はがき型請求書)」が毎年9月ごろ届きます。すでに受給している方には、支給金額や振り込みに関する通知書(封書の場合もある)が送付されます。これらはいずれも正式な通知です。
・住民税非課税世帯等への臨時特別給付金
原油価格や物価高騰の影響に対する支援として、住民税非課税世帯などに向けて給付される制度。自治体によって時期や内容が異なりますが、『確認書』や『案内はがき』が届きます。
これらはいずれも公的機関からの正式な通知であり、該当すれば安心して手続きして構いません。
消費者庁によると、新型コロナウイルスが感染拡大していた2020年には給付金詐欺が急増しており、5月~7月には毎月300件近い相談がありました。感染が落ち着いた現在も「2回目給付金を支給する」などのメール等がみられています。
詐欺と本物、見分けるポイント
詐欺と本物の違いは、いくつかのチェックポイントで見抜けます。以下をよく確認しましょう。
・差出人が公式機関か
差出人名に「○○市役所」「日本年金機構」などの公的機関名が明記されているかを確認しましょう。ただし、メールの場合は差出人名やメールアドレスも偽装できるため、差出人名だけで本物かどうかを判断せず、内容や連絡先も必ず確認してください
・申請方法が正当か
本来、給付金の申請は郵送か、公式サイト上でのフォーム入力が一般的です。電話口で口座番号や暗証番号を聞き出すような手口は、詐欺の典型例です。
・不自然な日本語や見慣れない用語がないか
文体に不自然な敬語や漢字の誤用がある場合は、詐欺メールや偽通知である可能性があります。
・公式情報と照らし合わせる
各自治体や機関の公式サイトで、同じ給付金に関する案内があるかを確認しましょう。不明点があれば、記載の電話番号ではなく、役所や年金機構の公式番号にかけて確認するのが安全です。
怪しいと思ったら、こう対処しよう
はがきが少しでも「怪しい」と思ったら、自己判断で進めず、以下の対応をとりましょう。
・記載の番号に電話せず、公式窓口に相談
例えば「年金機構」なら、公式サイトに載っている番号へ連絡しましょう。
・消費者ホットラインに相談する
全国どこからでも局番なしの「188(いやや!)」にかけると、最寄りの消費生活センターにつながります。
・警察や自治体に通報する
詐欺の可能性が高いと判断された場合は、警察への相談が被害防止の第一歩です。
給付金はがきは「確認」と「相談」で安心に
給付金のはがきが突然届くと、驚く気持ちと同時に不安が募るのは当然です。しかし、その中には確かに正当な給付案内も多くあります。
本物かどうかを見極めるには、「差出人」「記載内容」「申請方法」「公式情報との照合」の4点がカギです。そして、少しでも不安があれば、個人情報を提供せず、信頼できる窓口に相談しましょう。
給付金は、必要な人に向けた大切な支援制度です。正しい知識と冷静な判断で、安心して受け取ってください。
出典
消費者庁 第1部 第2章 第5節 (4)詐欺や悪質商法に関する消費者トラブル
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー