子どもの同級生がスポーツで有名な私立高校に進学しました。「全寮制」の学校って、どのくらいの費用が掛かるものなのでしょうか？

全寮制の私立高校、特にスポーツで有名な学校への進学を考える際、気になるのはその費用です。授業料に加え、寮費や食費、遠征費など、さまざまな出費が重なるため、事前にしっかりと情報を把握しておくことが重要です。この記事では、全寮制私立高校の費用の目安や、費用を抑えるための制度について詳しく解説します。

全寮制私立高校の年間費用はどのくらい？

全寮制の私立高校では、授業料や施設費に加えて、寮費や食費などが必要となります。文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立高校の年間学習費総額は約105万円となっています。これに寮費や食費（年間45万円～95万円程度）が加わるため、年間で約150万円から200万円程度になることが多いです。
 
スポーツで有名な私立高校では、特別なトレーニング施設や遠征費用などが追加で必要になる場合があります。これにより、年間の総費用が200万円を超える場合もあります。また、全国大会への出場や合宿などが頻繁に行われる学校では、さらに費用がかさむ可能性があります。
 

費用を抑えるための制度や支援

私立高校の学費負担を軽減するために、自治体や学校ではさまざまな支援制度が用意されています。
 
例えば、「高等学校等就学支援金制度」では、生活保護世帯や非課税世帯の私立高等学校に在学する生徒に年額5万2600円が支給されます。年収590万円未満の世帯では、国の就学支援金制度により私立高校の授業料が大幅に軽減され、自治体によっては実質無償となる場合もあります。
 
また、各都道府県でも独自の補助制度を設けている場合があります。
 
さらに、学校独自の奨学金や特待生制度を利用することで、入学金や授業料が免除されることもあります。
 
山梨学院高等学校では「スポーツ特待」を設けており、スポーツ特待Iでは入学時にかかる入学金（10万円）・施設設備費用（21万円）が免除されます。他にも、目黒日本大学高等学校では「スポーツ奨学生」制度を設けており、全国大会で入賞経験がある学生には40万円の給付金が支給されます。
 

全寮制私立高校の費用を理解し、計画的に準備を

全寮制の私立高校に進学する場合、年間で150万円から200万円程度の費用がかかる学校が多いです。
 
特にスポーツで有名な学校では、追加の費用が発生する可能性があるため、事前にしっかりと情報収集を行い、必要な資金を計画的に準備することが重要です。また、各種支援制度や奨学金を活用することで、費用負担を軽減することも可能です。お子さまの将来のために、早めの準備と情報収集を心がけましょう。
 

出典

文部科学省　令和3年度子供の学習費調査
文部科学省　高校生等への修学支援
山梨学院高等学校　募集要項
目黒日本大学高等学校　学納金及び奨学金制度
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー