銀行の振込手数料は「1000円近く」になる場合もあるって本当? 銀行の手数料を節約する方法を紹介

配信日: 2025.05.23

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銀行の振込手数料は「1000円近く」になる場合もあるって本当? 銀行の手数料を節約する方法を紹介
銀行の振込手数料は、思いのほか高額になることがあります。特に、窓口から現金で他行へ振り込む場合、1000円近い手数料がかかることも珍しくありません。そのため、頻繁に振り込みを行う人にとって大きな負担となるでしょう。
 
そこで本記事では、主要銀行の振込手数料を比較し、振り込みにかかる手数料を節約する方法について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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銀行の振込手数料が1000円近くになる理由とは?

銀行の振込手数料は、利用する方法や振込先の違いによって大きく異なります。なぜ一部の振込手数料が1000円近くにまで高額になるのか、その背景を見ていきましょう。
 

窓口での現金振り込みは特に高い

銀行の窓口で現金を使って振り込みを行う場合、手数料が高く設定されています。これは、銀行側にとって窓口業務が大きな負担となっているためです。窓口振込の手数料が高額になるのは、銀行側にとって以下のような負担が大きいためです。
 

(1)人件費の負担

窓口での振込業務には銀行員が対応するため、インターネットバンキングやATMと比べて人件費が増加
 

(2)現金管理コストの増加

現金を取り扱う場合、銀行は厳重なセキュリティー体制を維持するための管理コストが増加
 

(3)詐欺対策・本人確認の強化

特殊詐欺への対策として、窓口での振込時には本人確認の徹底を求めることによる対応コストが増加
 

他行宛ての振込手数料が高い

同じ銀行間の振込手数料は、無料または低額で済むことが多いですが、他行宛ての振り込みは割高です。銀行間で資金を移動させる際、全国銀行データ通信システム(全銀システム)を経由するためです。
 
全銀システムとは、異なる銀行間での資金決済を行う仕組みのことですが、利用時には銀行側にコストが発生します。全銀システムの利用コストが、振込手数料に上乗せされています。
 

ATMやインターネットバンキングでも手数料が異なる

振込方法によっても、手数料には大きな差があります。銀行としては、人件費や店舗運営費などのコストのかからないインターネットバンキングを利用してもらいたいため、手数料を安く設定しています。
 

主要銀行の振込手数料一覧

主要な銀行の振込手数料を比較すると、図表1のように振込方法や金額によって大きな差があることが分かります。
 
図表1 カッコ内の金額は他行宛て

銀行名 振込方法 振込金額
3万円未満
振込金額
3万円以上
三菱UFJ銀行 窓口(現金) 880円(990円) 880円(990円)
ATM(キャッシュカード) 110円(275円) 110円(275円)
インターネットバンキング 0円(154円) 0円(220円)
みずほ銀行 窓口(現金) 880円(990円) 880円(990円)
ATM(キャッシュカード) 220円(270円) 220円(330円)
インターネットバンキング 0円(110円) 0円(110円)
三井住友銀行 窓口(現金) 880円(990円) 880円(990円)
ATM(キャッシュカード) 0円(165円) 0円(275円)
インターネットバンキング 0円(154円) 0円(220円)

三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行公式ホームページより筆者作成
 
このように、窓口での振り込みは、同一銀行内であっても880円かかります。一方、ATMやインターネットバンキングを利用すれば、他行宛てでも比較的低額で利用できるためおすすめです。
 

振込手数料を節約する方法

高額な振込手数料を抑えるために、以下の方法の活用はいかがでしょうか。
 

ネット銀行を利用する

ネット銀行は実店舗を持たず、運営コストが低いため、振込手数料も抑えられています。
 
例えば、住信SBIネット銀行ではランクに応じて月に最大20回まで他行宛ての振り込みが無料となるプランがあり、楽天銀行やGMOあおぞらネット銀行も、利用状況に応じて月数回の無料枠が付与されます。
 
このように、無料回数付きのネット銀行に口座を持ち、日常的な送金はそちらに集約することで手数料は節約可能です。
 

同行間の振り込みを活用する

振込先と同じ銀行を利用すると、手数料が無料になるケースが多く、例えば、三菱UFJ銀行の「三菱UFJダイレクト」やみずほ銀行の「みずほダイレクト」を利用すると、同行宛ての送金は無料になります。
 
そのため、よくお金のやり取りをする家族や取引先と同じ銀行口座を使えば、振込手数料を完全にゼロにすることも可能です。
 

スマートフォン送金サービスを取り入れる

新しい手段として注目されているのが、「ことら送金」などのスマートフォンの送金サービスです。
 
これは、スマートフォン上のアプリを通じて、携帯番号やメールアドレス宛てに送金できる仕組みで、1回あたり10万円以下の送金であれば、無料で行える銀行が多くなってきています。
 
ことら送金は、メガバンクや地方銀行、信用金庫など2025年4月16日時点で417社の送金先に利用できます。各金融機関のアプリでも利用できる場合があるので、ぜひ活用してみてください。
 

賢く銀行を使って手数料を節約しよう

振込手数料は、銀行の選び方や利用方法によって大きく変わります。窓口での現金振り込みは高額になりやすいので、インターネットバンキングやネット銀行を活用することで節約が可能です。
 
特に、振込手数料が無料であったり、回数制限はあるものの、ひと月数回まで無料となっていたりする銀行を選ぶことで、振込手数料をゼロにすることもできます。
 
また、ことら送金のような新しい送金サービスを活用すれば、すでにお持ちの銀行口座からでもお得に振り込める可能性があります。頻繁に振り込みを行う方は、賢く送金サービスを活用して手数料を節約しましょう。
 

出典

株式会社三菱UFJ銀行 振込手数料
株式会社みずほ銀行 振込手数料
株式会社三井住友銀行 振込手数料
住信SBIネット銀行株式会社 スマプロランクについて
楽天銀行株式会社 振込手数料・支払手数料:手数料一覧(個人口座)
GMOあおぞらネット銀行株式会社 提携ATM手数料
株式会社ことら COTRA
株式会社ことら 『ことら送金』418 社で利用可能に、手数料は無料!
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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