首都圏の「家賃相場」が上がり続けている!?値上がりにつながっている理由は?

配信日: 2025.05.23

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首都圏の「家賃相場」が上がり続けている!?値上がりにつながっている理由は?
昨今、家賃相場は値上がりし続けています。実際に、「最近、家賃が値上がりした」「引っ越し先を探しても、思ったより家賃が高い」と実感している方も多いでしょう。
 
本記事では、家賃の値上がり傾向や背景、そしていざ値上げを通告されたときの対処法を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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家賃はどのくらい値上がりしている?

株式会社LIFULLの「LIFULL HOME’Sマーケットレポート2025年3月版」によると、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の賃貸物件における掲載物件平均賃料(小数点以下切り捨て)は表1のように推移しています。シングル向きは、ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K、ファミリー向きは2DK、2LDK、3K、3DK、3LDK~と定義しています。
 
表1

シングル向き ファミリー向き
2021年12月 7万3196円 10万160円
2022年12月 7万3461円 10万6804円
2023年12月 7万5622円 12万637円
2024年12月 7万8500円 13万458円
2025年1月 7万8917円 13万3110円
2025年2月 8万188円 13万6145円
2025年3月 8万2188円 13万7719円

出典:株式会社LIFULL「LIFULL HOME’Sマーケットレポート2025年3月版」を基に筆者作成
 
2021年からシングル向き、ファミリー向きともに毎年値上がりしていることが分かります。2021年12月と2025年3月を比較すると、シングル向きでは8992円、ファミリー向きでは3万7559円も値上がりしているようです。
 

家賃が値上がりする理由

家賃は契約時のまま変わらないと思っている方もいるかもしれませんが、法律上、経済状況や物価が大きく変われば貸主は家賃の値上げを請求できます。家賃が上がる主な要因は、物価の上昇、建物の維持費増加などです。周辺環境の変化で土地や建物の評価額が上がる場合や、近隣相場と比べて家賃が安すぎる場合も、値上げが検討されます。
 
ただし、貸主の都合だけでの値上げは認められず、例えば特約で「一定期間は賃料の増減はしない」と決められている場合は基本的に値上げできません。
 
契約更新時のタイミングで、値上げの通知をされることが多い傾向にあるようです。ただし、必ずしも更新時に限定されるものではなく、契約期間中に通知が来ることもあります。
 

「家賃を値上げする」と言われたらどうすればよい?

まずは値上げの理由や新しい家賃が妥当かどうかを確認しましょう。ポイントは、周辺の家賃相場と比べてどうか、同じような条件の物件と差があるか、という点です。不動産情報サイトで、同じエリア、間取り、築年数の物件を検索して、相場感をつかむとよいでしょう。
 
一方で、新しい家賃が相場より高いと感じたときは、貸主に交渉するのもひとつの方法です。原則として家賃改定は双方の合意が必要なため、話し合いは大切です。交渉時は、値上げの根拠となる資料を見せてもらうと話が進めやすくなります。
 
交渉の際は、値上げの受け入れや退去についての選択だけでなく、以下のような提案も検討してみましょう。

・値上げ幅をおさえてもらう
 
・値上げの時期を遅らせてもらう
 
・更新料の割引を提案する

貸主側も、入居者に長く住んでもらう方が得策と考える場合があるため、譲歩してもらえるケースもあります。もし交渉が難航したり不明な点があったりする場合は、自治体の消費生活センターなどに相談してみましょう。
 

家賃相場は物価の上昇にともない維持費にかかるコストが上がったなどの理由で値上がりしている

家賃相場は近年、値上がりし続けています。値上がりしている理由として、物価高騰や周辺環境の変化などが挙げられます。
 
値上げを通知されたときは、値上げの理由をしっかり確認しましょう。納得できないときは冷静に交渉する姿勢が大切です。相場を把握しておくことはもちろん、譲歩案を準備しておくことで、思わぬ負担増を防げるケースもあります。
 

出典

株式会社LIFULL 東京都シングル賃料は初の10万円台、23区中古マンションは8,000万円台に首都圏中古一戸建て価格は19ヶ月ぶりに前年同月を上回る【LIFULL HOME’Sマーケットレポート2025年3月版】
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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