今月「自動車免許」の更新があるけど、マイナ免許証にしないと「750円」損するって本当ですか? 紛失が怖いのですが、引っ越しなどの手続きは“ラク”になるのでしょうか?
配信日: 2025.05.21

しかし、一体化したマイナンバーカードを持ち歩くことに対し、紛失や盗難に関する不安を抱える人もいるのではないでしょうか。紛失時の手続きや費用についても、気になるところでしょう。
本記事では、マイナ免許証のメリットについて詳しく解説し、免許更新時の手数料の差がいくらになるのかをシミュレーションします。さらに、紛失した場合の手続きについても説明するので、マイナ免許証に切り替えるかどうかの判断材料にしてください。

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マイナ免許証のメリット
マイナ免許証のメリットは、更新時の手数料が安いことだけにとどまりません。マイナ免許証について、警察庁は2つのメリットを提示しています。
1つ目は、住所や氏名変更のワンストップ化です。本籍・住所・氏名および生年月日に変更が生じた場合、従来であれば自治体と警察の両方で手続きが必要でした。しかし、マイナ免許証のみを保有していて、かつ必要な手続きを取っていれば、自治体のみで手続きが済み、警察への届出は不要となります。
必要な手続きとは、警察で署名用電子証明書と免許情報をひも付け、マイナポータルとの連携を行うことです。
2つ目は、免許更新時に行われる講習のオンライン化です。
優良運転者と軽微な違反のみの一般運転者の場合、運転免許更新時に受ける講習をオンラインで受講できます。さらに、オンライン講習にすることで講習手数料が200円になります。一般運転者が会場で受講した場合は800円、優良運転者でも500円かかるので、300~600円安くなります。
マイナ免許証を持ち、かつ必要な手続きを取った場合に限られますが、金銭的な面だけでなく、免許更新にかかる時間も短縮できることは大きなメリットでしょう。
免許更新時の手数料シミュレーション
一般運転者が従来の免許更新をした場合と、マイナ免許証で更新した場合の手数料をシミュレーションします。
更新手数料 2850円
講習手数料 800円
合計 3650円
更新手数料 2100円
オンライン講習 200円
合計 2300円
更新手数料だけでは750円の差額でしたが、オンライン講習を受けることで、マイナ免許証のほうが1350円安くなります。
また、マイナ免許証と従来の免許証を両方保有することも可能です。この場合、更新手数料は2950円となり、別途講習手数料がかかります。
マイナ免許証をなくしたら?
マイナ免許証を紛失した場合、再発行を行う必要があります。
マイナンバーカードの再交付手続きは警察施設ではできないため、まずは住民登録のある自治体の窓口で再交付申請を行います。
再発行手数料 800円
特急発行 1800円(1週間程度で届く)
※電子証明書が必要な場合は、200円加算されます。
再交付されたマイナンバーカードを受け取った後、マイナ免許証の再記録手続きを各運転免許試験場等で行います。この手続きの手数料は1500円です。
通常の免許証を紛失した場合の再発行手数料は2600円ですが、マイナ免許証の再記録手数料は1500円と、1100円も安くなります。電子証明書なしのマイナンバーカード再発行手数料の800円を加えたとしても、全体で300円安くなる計算です。
もし従来の免許証を紛失し、再発行をマイナ免許証に変更する場合でも、再発行手数料は1500円となります。
まとめ
マイナ免許証にすると、従来の免許証に比べ更新手数料などが安くなります。また、お金の負担だけにとどまらず、一般運転者以上であれば、免許更新時の手続き時間が短縮されたり、住所や氏名変更時の手続きの負担も軽減されることが期待できます。
紛失は確かに心配ですが、なくしたタイミングですぐにしかるべき手続きを行うことで、リスクを最小限に抑えることもできるでしょう。自身の生活スタイルを今一度見直し、マイナ免許証のメリットが大きく感じるようであれば、切り替えることも1つの手です。
出典
警視庁 マイナンバーカードと運転免許証の一体化について
警視庁 令和7年3月末時点でのマイナ免許証保有者数について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー