携帯ショップで「スマホを1円で購入できる」広告を見たのですが、どういう仕組みでしょうか？ 「追加費用」はかからないのですか？

携帯会社では、「1円スマホ」として端末代金実質1円を売りにしたスマートフォンを販売していることがあります。できるだけ費用をおさえたい人にとっては、追加費用はかからないのかなどその仕組みが気になることもあるでしょう。
 
そこで今回は、1円スマホの仕組みや安くスマートフォンを購入するコツなどについてご紹介します。

1円スマホとは

1円スマホには「一括1円」のパターンと「毎月の本体費用が1円」のパターンの2種類があります。
 
一括1円の場合、割引が適用されることで本体代が実質1円で販売されている点が特徴です。最初から本体が1円として売られている訳ではありませんが、割引を適用するなどの条件を満たせば、1円支払うだけで購入できるようにしています。
 
分割で月1円の場合は、契約期間×1円で計算される点が特徴です。一括1円と同様に割引を適用して安くしているようですが、なかには一定期間後に端末を返却する形で実質1円を実現しているケースもあるでしょう。
 

1円スマホを利用するときの注意点

スマホの端末販売では、割引できる金額の上限が定められています。
 
総務省によると、端末代金ごとの割引上限額は原則4万円で、「端末の定価が4万円から8万円までの場合は端末の定価の50%、端末の定価が2万円から4万円までの場合は2万円、端末の定価が2万円以下の場合はその定価未満の額が端末の値引き等の上限額」としています。
 
例えば、15万円の機種から各会社が割引をして端末を売ろうとしても、最大4万円までしか割り引けません。この規制により、高額すぎるスマホは1円スマホとして販売することは難しくなります。そのため、1円スマホは会社によってはあまり種類がありません。
 
また、1円スマホを適用している会社によっては、年齢制限を定めているところもあるため、よく確認しておきましょう。さらに、返還型の1円スマホの場合、定められた期間を超えて保有しようと思うと、残りの本体代の支払いが必要になります。
 
なお、回線契約なしで1円スマホを購入できるケースは基本的にないようです。これは、契約による割引を活用して1円としているためだといわれています。1円スマホでの契約を希望する場合は、これらの注意点をよく理解しておきましょう。
 

1円スマホ以外で費用をおさえる方法

スマホを安く買いたいときは、中古品で欲しい機種が出ていないか確認してみましょう。中古品は新品よりも安い値段で購入できる傾向があります。また、最新モデルが発売されたあとなら、旧モデルである型落ち品を購入することも選択肢の1つです。
 
なお、こうした中古品や型落ち品を購入する際は、自分が求めるスペックを満たしているかよく確認しておきましょう。求めているスペックに対してスペックが高すぎたり低すぎたりすると、費用がかさんだり安くても扱いにくかったりする可能性があります。
 
もしスマホを買い替えるなら、スマホの下取りができないかを携帯ショップで聞くとよいでしょう。そうすることで、スマホの下取り価格を端末代金の支払いに充てられるため、費用負担の軽減につながる可能性があります。
 

割引が適用された結果1円でスマホを購入できる仕様になっている

1円スマホとは、端末代金そのものが1円なのではなく、通常の端末代金に割引を適用することで1円にしているスマホのことです。一括で1円のものと分割で月1円のものがあるようなので、利用したい場合は支払い方法がどちらかを確認しておきましょう。
 
また、2年間など決められた期間が経過したら返還する仕組みのものもあります。期間を過ぎて保有したいときは、端末代金の残高支払いが必要です。
 
なお、1円スマホを選ばなくても、中古品や型落ち品にすれば安い価格でスマホを購入できるケースがあります。自分の求めるスペックとも比較しながら、自分に適したスマホを見つけるとよいでしょう。
 

出典

総務省　端末販売の適正化等の取組に係る情報提供窓口
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー