春から都内の大学に通う息子から「仕送りを増やしてほしい」といわれました。「月7万円」の仕送りは少なすぎるのでしょうか…？

ひとり暮らしをしている学生にとって、仕送りはありがたいものです。しかし、物価高の昨今、思いのこもった仕送りも時代に合わせて金額を調整する必要があるかもしれません。
 
本記事では、都内の大学に通う子どもに月7万円を仕送りしているというケースを基に、仕送り金額の相場や学生の貯金事情、仕送りの金額を抑えるコツなどについて解説します。

アンケート結果によると、仕送り金額は「月5万円まで」が50％

株式会社学生情報センターが公開している「ひとり暮らし学生 約800人のアンケート結果」によると、仕送りの金額について1位は「～5万円」で28％であり、「～3万円」と「もらっていない」が同率2位の22％となっています。つまり、回答した学生の50％は月5万円以内の仕送りをもらっていることが分かります。
 
そのため、月7万円の仕送りを送っている今回のケースは、比較的多い仕送り金額といえるでしょう。しかし、都心など土地や場所によっては家賃だけで5万円以上かかる場合もあるため、この情報だけで仕送りが多い・少ないと言い切ることはできません。
 

半数以上の学生は貯金をしている｜毎月5万円以上貯金している学生は4％

同アンケート結果の「毎月いくら貯金していますか？」という質問に対して、過半数の学生が毎月貯金をしていると回答しています。貯金をしていない学生の割合は44％であり、「～1万円」の金額を貯金している学生は18％、「～2万円」は14％です。また、「～5万円」は4％、5万円以上も4％となっています。
 
また、アルバイトに関する質問では、掛け持ちせずアルバイトをしていると回答した学生が56.3％、2つ以上掛け持ちしていると回答した学生が24.9％となっています。
 
貯金への意欲は見られるものの、学業やサークルなどにも時間が必要な学生にとって毎月5万円以上の貯金は厳しいのかもしれません。
 

家賃と生活費の合計で「月10万円以上」の仕送りが必要なケースも

株式会社モデル百貨が公開している「自宅外から通う大学生への仕送りについての調査」によると、大学生への仕送りにおいて、家賃を除いた生活費は平均5万6310円かかるとされる一方で、家賃の平均は5万2040円となっており、合計して10万円以上が必要になることが分かりました。
 
同調査では、親子で話し合った内容として「勉強に支障のない程度のアルバイトをしてもらった」や「自炊ができるよう時短でできるレシピなどを教えた」「家計簿を付けさせて必要な生活費を計った」といったアルバイトや節約についてのエピソードも集まりました。
 

仕送り費用を抑えるコツ

仕送りの費用を抑えるためのコツとして、先ほど挙げたようなアルバイトや節約などのほかにもいくつかポイントがあります。
 
例えば、学費を借りられる「奨学金」や「教育ローン」を活用するのもよいでしょう。また、家賃を見直すことも重要です。都心部は便利な一方、家賃も高額になる傾向があるため、多少離れていても家賃の安いエリアを選ぶなど、条件を緩和してみるのもひとつの方法かもしれません。
 
生活費についても改善は可能です。例えば、外食を減らして自炊を増やしたり電気をこまめに消したり、無理のない範囲で少しずつ光熱費や食費を抑えていくことをおすすめします。また、仕送りとは別にインスタント食品などを添えることで、忙しい日々を送る学生でも食費を抑えつつ、簡単に栄養を補えるかもしれません。
 

まとめ

今回は「都内の大学に通う子どもに対する仕送り」について解説してきました。
 
都内に暮らしている場合は家賃の負担が大きくなる傾向があるため、仕送りが7万円では生活が厳しくなる可能性も考えられます。もちろん、学生自身も外食を減らすなどの対策が必要になりますが、インスタントのみそ汁や食品などを仕送りに追加して、自炊を促すのもよいかもしれません。
 

出典

株式会社学生情報センター ナジック ひとり暮らし学生 約800人のアンケート結果（7～9ページ）
株式会社モデル百貨 自宅外から通う大学生への仕送りについての調査（PR TIMES）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー