「医者になりたい」と言う高校生の息子。医学部はほかの学部よりも学費が高いと聞きますが、実際どれくらい違うのでしょうか?
配信日: 2025.05.19

医学部はほかの学部に比べて学費が高いイメージがあるかもしれませんが、実際にいくらかかるのか、ほかの学部とどのくらい差があるのか、確認してみましょう。
本記事では、学費を払うことが困難な場合の対処法についてもご紹介します。

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目次
医学部の平均学費はどのくらい?
文部科学省の「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について」によると、私立大学(昼間部)の医歯系学部に通う学生の初年度における学費の平均は482万1704円です。
うち、授業料の平均が286万3713円、入学料の平均が107万7425円、施設設備費の平均が88万566円となっています。医学部だけの学費で見てみると、表1の通りです。
表1
授業料 | 入学料 | 施設設備費 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
医学部 | 265万6053円 | 136万98円 | 106万3284円 | 507万9434円 |
出典:文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を基に筆者作成
このほかに、実験実習料29万323円とその他の費用146万1294円も合わせると、医学部に入学した場合に初年度にかかる費用は、全部で683万1051円とされています。
医学部とほかの学部との学費の差
医学部とほかの学部との学費にどのくらい差があるのか見ていきましょう。同調査によると、私立大学の文科系学部・理科系学部・その他の学部(家政・芸術・体育・保健)に通う場合にかかる初年度の学費の平均は表2の通りです。
表2
授業料 | 入学料 | 施設設備費 | 実験実習料 | その他 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
文科系 | 82万7135円 | 22万3867円 | 14万3838円 | 6953円 | 7万3955円 | 127万5749円 |
理科系 | 116万2738円 | 23万4756円 | 13万2956円 | 3万6835円 | 4万1290円 | 160万8576円 |
その他 | 97万7635円 | 25万1164円 | 23万1743円 | 7万6033円 | 9万6716円 | 163万3291円 |
出典:文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を基に筆者作成
医学部の平均学費は、文科系学部よりも550万円以上、理科系とその他の学部よりも520万円程度高いことが分かります。
学費を払うことが難しい場合の対処法
上記の通り、医学部の学費はほかの学部に比べてかなり高いため、支払いが難しいと感じる家庭もあるかもしれません。そのようなときは、奨学金や教育ローンの利用を検討するとよいでしょう。
多くの学生が利用している独立行政法人日本学生支援機構の奨学金では、私立大学の医学部に入学する学生は第二種奨学金の貸与月額が増額できるなどの措置も用意されているため、チェックしてみることをおすすめします。
教育ローンは学生本人ではなく親が借り入れるもので、国の教育ローンと民間の教育ローンがあります。借入条件などを確認してみるとよいでしょう。
医学部の平均学費(初年度)は文科系学部よりも550万円以上、理科系とその他の学部よりも520万円程度高い
医学部に入学した場合の初年度の学費の平均は683万1051円で、文科系学部の平均より550万円以上、理科系やその他の学部の平均より520万円程度高くなっています。高額な学費を支払うことが難しい場合は、奨学金や教育ローンの利用も検討してみるとよいでしょう。
独立行政法人日本学生支援機構の奨学金では、私立大学の医学部に入学する学生を対象とした特別措置も用意されているため、チェックしてみることをおすすめします。
出典
文部科学省 令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について 令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)(2ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー