【悪質】警察の番号から「あなた名義の口座が不正に開設されている」と連絡が!→「警察署の電話番号だから」と信用したら、250万円をだまし取られた!? 注意が必要な“スプーフィング詐欺”とは
配信日: 2025.05.15
本記事では、警察の電話番号だからと信用して騙された人の事例や、電話番号やメールアドレスを偽装するスプーフィング詐欺の特徴や対策をまとめました。

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スプーフィング詐欺とは?
電話番号やメールアドレスなどを偽装して、相手を信用させる手口をスプーフィング詐欺といいます。被害者は金銭や個人情報を騙し取られて悪用される危険性があるので、注意しなければなりません。
スプーフィング詐欺には、電話番号スプーフィング詐欺だけでなく、銀行を名乗るメールなどを発信し、偽物のサイトへと誘導してパスワードを盗み取るフィッシング詐欺もあります。そのほかにも、著名人や有名企業などになりすまし、投資ビジネスへ勧誘するSNS型投資詐欺などがあります。
警察署の電話番号だからと信用して騙された事例
実際に、警察署の電話番号を偽装したスプーフィング詐欺で騙された人の例を見てみましょう。
ある日、愛知県警察本部の代表番号から「あなた名義の口座が不正に開設され、資金洗浄事件に使われている」という旨の電話が被害者にありました。
女性はビデオ電話を通じて「口座の資金調査をする必要があるので、お金を振り込んでほしい」と警察官だという人物に言われ、指定された口座に現金250万円を振り込んでしまいました。その後、愛知県警察本部の代表番号に電話をかけ直したところ、詐欺だと気づいたとのことです。
警察をかたり、金銭を騙し取る手口の詐欺による被害は2025年1~2月だけで100億円を超えています。
なおこの事案は一例で、ほかにも「新宿警察署の捜査2課」や「奈良県警の警察官」を名乗って警察の電話番号を偽装した電話をかけ、「犯罪の容疑がかかっています」「携帯電話が犯罪に利用されています」と不安を与え、金銭を騙し取ろうとする事例が発生しています。
警察官をかたる特殊詐欺の手口とみられますが、着信画面を見ただけでは判断ができないので注意しなければなりません。
スプーフィング詐欺の対策
突然警察から電話がかかってきたら、焦って対応してしまいがちですが、冷静に対応しましょう。スプーフィング詐欺の対策としては、相手を信用しないことが大切です。
相手の所属や名前を確認し、電話を切る
警察から電話がかかってきたと思って、電話に出てしまうときもあるかもしれません。万一、電話に出てしまったときは、相手の所属や名前を確認し、電話を切るようにしてください。
一度電話を切り、警察相談専用電話に相談する
一度電話を切り、警察相談専用電話の「#9110」に電話してください。相手からSNSへ誘導されたり、新たな電話番号を教えてもらったりすることもあるかもしれません。相手から伝えられたSNSには対応せず、教えてもらった電話番号にも絶対にかけないようにしてください。
警察官がSNSで一般市民に連絡を取ることはなく、警察手帳や逮捕状を写真で送るケースもありません。
警察から電話があったら、相手の所属と名前を確認し電話を切ろう
電話番号やメールアドレスを偽装するスプーフィング詐欺の報告が増えています。もし、警察の代表番号から電話がかかってきても、まずは相手の所属や名前を確認し、電話を切りましょう。その後、警察相談専用電話に相談してください。
警察からSNSへ誘導することはないので、決して対応しないようにしましょう。
出典
警察庁 特殊詐欺対策ページ「警察に偽装した電話番号に注意!」
フィッシング対策協議会 利用者向けフィッシング詐欺対策ガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー