「切手のコレクションを売ったら50万円になった」と言う友人。「小さな切手にそんな価値が!」と驚いたのですが、どのような切手が高く売れるのでしょうか?
配信日: 2025.05.15

郵便料金の改定時などにリニューアルされますが、イベントやキャンペーンなどで限定デザインの切手が発行される場合もあります。発行が終了した切手や発行数の少ない切手は、だんだんと手に入りにくくなり希少性が生まれるため、コレクションの対象となっているようです。
このようなコレクションしていた切手が、高額で売れたという話を聞いたことはないでしょうか。実際、知人が古い切手のコレクションを売却し、50万円を手にしたという話を聞くと、自分のコレクションも売れるかどうか気になるかもしれません。
今回は、切手が額面以上の高値で売れる理由を解説するとともに、どのような切手が高く売れるのかについて解説します。

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目次
切手が高く売れる理由
切手に書かれている金額は、郵便料金を前払いし支払い済みを示すものであるため、額面と価値は同じであり、それ以上のものではありません。
そのような切手が高額で売れる理由は、ただ「古いから」や「珍しいから」といった漠然とした理由ではありません。切手コレクターや切手収集家と呼ばれる切手愛好家にとって、手にしたことのない切手は額面より高い金額を払ってでも収集したいものとなります。
そのため、コレクター市場では、額面以上の金額を支払う価値があると考えられ、価格に大きな影響を与え、高額での買い取りが行われるのです。
高く売れる切手の特徴
高く売れる切手には共通した特徴があります。価値が決まる代表的な特徴は次の3つです。
・買い手が多い人気のある切手
・発行枚数が少ない切手
・保存状態がよい切手
このような市場での需要、希少性、保存状態のほかに、発行当時の背景などのいろいろな要素が組み合わさって価値が決まり、古い切手でも高く売れるようになります。
買い手が多い人気のある切手
切手が額面より高く売れるのは、切手愛好家が収集しているためです。特に人気がある切手の場合、需要に対して供給量が少ないため、買取価格は高くなる傾向にあります。
発行枚数が少ない切手
切手は昭和40年代前半にブームが起き、以降に発行された記念切手は部数が多くなる傾向にあります。そのため、50年程度経過していたとしても、供給量が多く、その分価値はそれほど高くならないようです。
一方で切手ブームが起こる前に発行されていた記念切手については、販売当初の発行部数が少ないため流通量が少なく、高い値段が付きやすくなります。
保存状態がよい切手
保存状態がよい切手の場合、保存状態なども買い取り価格に影響します。使われていない未使用品やバラの切手ではなくシート状態のものは、状態がよいと評価され高い買い取り価格になります。
使用済み切手でも高価買い取りの対象になる場合もあり
消印の押された使用済み切手でも、場合によっては未使用品同様に高価買い取りの対象となる場合があります。
2016年7月22日に限られて押印された特殊通信日付印の切手、その地域の風景をモチーフとして押印してもらえる風景印など、通常の消印とは違ったものや、特殊な日の消印が押されたものは、切手愛好家にとって重要な意味を持つことになります。
また、希少性から使用済みでも高くなる切手もあります。1948年に発行された「見返り美人」では、額面5円に対して、1000円〜2000円程度、未使用のバラでも500円〜5000円程度、シートであれば5000円〜3万円程度にもなるようです。
日本国内の切手だけでなく、中国切手なども愛好家には人気があり、使用済み切手でも希少性の高い種類が多くプレミア価格になる傾向です。
希少性が高く保存状態のよい切手は高く売れる可能性あり!使用済みでも消印によっては高く買い取ってもらえるケースも
切手にプレミア価格が付くのは、切手愛好家が希少性のある切手を収集するためといえます。
つまり、発行部数の多い切手では、年数がたっていても、金額的には額面と変わらない可能性もあります。ですが、発行部数の少ない年代のものや、切手愛好家に人気のある切手では、値段は額面よりもはるかに高くなる傾向です。
また、普通切手であったとしても、特殊な消印が押印されたものは、愛好家にとってその消印に意味があるため、高い金額での買い取りにつながるケースがあります。
昔収集した切手のコレクションが手元にあるのであれば、査定に出せば高く売却できる可能性があるかもしれません。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー