子どもを幼稚園に通わせたいのに、近くには「私立」しかない…!私立だと年間で「30万円」近くかかると聞いたのですが、公立なら安くなるのでしょうか?

配信日: 2025.05.15

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子どもを幼稚園に通わせたいのに、近くには「私立」しかない…!私立だと年間で「30万円」近くかかると聞いたのですが、公立なら安くなるのでしょうか?
「子どもを公立幼稚園に通わせたいけど、近くに私立しかない」と、悩んでいる人もいるでしょう。
 
公立幼稚園と私立幼稚園では年間に16万円ほどの金額差があります。幼稚園の数は私立の方が多いため、公立の幼稚園に通わせたくても通わせられないケースも珍しくありません。
 
今回は、公立幼稚園と私立幼稚園の費用や数を比較して、それぞれの違いを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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公立幼稚園と私立幼稚園の費用を比較

文部科学省の「令和5年度 子どもの学習費調査」のデータを基に、1年間の公立幼稚園と私立幼稚園の費用を比較します(表1)。
 
表1

公立幼稚園 私立幼稚園 金額差
教育費 6万9362円 15万4062円 8万4700円
給食費 1万5235円 3万5741円 2万506円
幼稚園外活動費 10万49円 15万7535円 5万7486円
合計 18万4646円 34万7338円 16万2692円

出典:文部科学省「令和5年度子どもの学習費調査の結果を公表します」1ページを基に筆者作成
 
公立幼稚園と私立幼稚園では、年間で16万円程度の金額差があります。幼稚園で必要となる教育費と給食費だけでも、私立幼稚園の方が2倍以上高いです。
 
また、幼稚園外活動費も私立幼稚園の方が5万円以上高い結果が出ており、年間に大きな金額差が生まれています。このことから、公立幼稚園の方が教育費をおさえられることが分かりました。
 

公立幼稚園と私立幼稚園の在籍人数別の園数を比較

続いて、公立と私立の幼稚園の数を比較します。ここでは、文部科学省の「令和5年度 学校基本調査」の結果を基に、在籍人数別の幼稚園数を見ていきましょう(表2)。
 
表2

在籍園児数 公立幼稚園 私立幼稚園
0人 290園 221園
1人〜50人 1752園 1033園
51人〜100人 559園 1633園
101人〜150人 119園 1244園
151人〜200人 19園 875園
201人〜250人 5園 530園
251人以上 508園
幼稚園の数(全国) 2744園 6044園

出典:e-Stat 政府統計の総合窓口 統計で見る日本 文部科学省 学校基本調査「都道府県別学校数、在園者数別学校数」を基に筆者作成
 
園児の在籍人数が50人以下の幼稚園は公立の方が多くなっていますが、在籍人数が51人以上になると私立の方が多いです。さらに、幼稚園の総数も私立の方が2倍以上の数となっています。
 
園児数が少ない幼稚園を希望するのであれば、公立幼稚園を選ぶとよいでしょう。ただし、幼稚園の数や在籍人数から選択肢が少ないことが考えられるため、通わせたくても通わせられない可能性があります。
 

公立幼稚園と私立幼稚園のそのほかの違い

公立幼稚園と私立幼稚園の違いとして、以下の内容もあげられます。
 

・延長保育や夏休み中の預かり保育などへの対応
・通園バスの有無

 
幼稚園の保育時間は、公立も私立も基本的に4時間〜5時間程度とされています。ただし、私立幼稚園では、延長保育や長期休みの一時預かりに対応してくれる園もあるようです。
 
また、公立幼稚園では通園バスがないケースもあり、徒歩や自転車などを利用して送り迎えをする必要があるようです。毎日幼稚園に通うことになるため先生と直接話せるなどメリットはありますが、幼稚園が遠方であれば毎日の負担になることが考えられます。
 
費用だけではなく、保育時間の柔軟性や毎日の負担などを考慮したうえで、どの幼稚園を選択すべきかを考えるとよいでしょう。
 

私立幼稚園は公立幼稚園より年間に16万円ほど余分に費用がかかる可能性がある

私立幼稚園に入園すると、公立幼稚園より年間に16万円ほど余分に費用がかかる可能性があります。しかし、幼稚園の数は私立の方が2倍以上多く、大人数の園児を受け入れている幼稚園も私立の方が多くなっています。公立幼稚園の方が費用をおさえられるようですが、簡単には入れないというデメリットもあります。
 
また、延長保育や通園バスなど幼稚園によってサービス内容が異なるため、ご自身の生活環境に合わせて選択するとよいでしょう。
 

出典

文部科学省「令和5年度子どもの学習費調査の結果を公表します」1ページ
e-Stat 政府統計の総合窓口 統計で見る日本 文部科学省 学校基本調査「都道府県別学校数」
e-Stat 政府統計の総合窓口 統計で見る日本 文部科学省 学校基本調査「在園者数別学校数」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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