「アルカリ電池」と「充電池」の「コスト比較」! 充電池がお得になるのは、何回目の充電からですか? 友人からは「2000円くらいじゃない?」と言われたのですが、実際のところはどうなのでしょうか?
配信日: 2025.05.14
そこで今回は、アルカリ電池と充電池を100回使用した場合のコスト差や、何回使用したら充電池がお得になるかについてご紹介します。

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アルカリ電池と充電池のコスト差はどれくらい?
中部電力の先端技術応用研究所「充電池の性能と経済性に関する実験(報告)」によると、アルカリ電池と充電池を100回使用した場合のコストは表1の通りです。
表1
電池の種類 | アルカリ電池 | 充電池 |
---|---|---|
電池の使用可能時間 | 7.98時間 | 4.82時間 |
電池1本当たりのコスト | 67円 | 269円 |
充電器のコスト | – | 1139円 |
1回の充電に要する電気代 | – | 0.18円 |
トータルコストの比較 | 4087円 | 1426円 |
※先端技術応用研究所「充電池の性能と経済性に関する実験(報告)」を基に筆者作成
上記のように、アルカリ電池より充電池の方が2661円の節約になります。充電池は初期費用が高額になるため、アルカリ電池の方が安くなると思われがちですが、トータルコストは繰り返し使える充電池の方がお得です。
そのため、頻繁に電池交換が必要なアイテムは、充電池を使った方が節約につながるでしょう。ただし、電気料金単価や使用する電池によっては金額が変動する場合もあるため、あくまで目安としておさえておきましょう。
充電池は何回使ったらお得になる?
同調査によると、充電池は36回使用すると、アルカリ電池よりもお得になります。ただし、電池の種類によっても異なるため、絶対に36回でお得になるとは限らない点には注意しましょう。
家庭で使用している電子機器で充電池が使用できるものがあれば、アルカリ電池から交換してもよいかもしれません。
アルカリ電池と充電池、それぞれの魅力
アルカリ電池と充電池のそれぞれの魅力は表2の通りです。
表2
アルカリ電池 | 充電池 |
---|---|
●電池1つ当たりの使用可能時間が長い ●さまざまな電子機器に対応できるため、 汎用(はんよう)性が高い ●保存期間が長い |
●繰り返し使用できるためコスパがよい ●充電しておけばすぐに使用できるため、 災害時などにも役に立つ ●電池の充電をまとめて行うほど電気代をおさえられる ●繰り返し同じ電池を使用できるため、ゴミの削減につながる |
※筆者作成
電子機器のなかには、充電池に対応していないものもあり、アルカリ電池も持っておくと幅広いアイテムに使用できるでしょう。
一方充電池は、充電すればどのタイミングでも使用できるため、災害時にも活用できます。また、充電池はまとめて充電する方がお得になることもあり、4本まとめて充電すれば電気代は1円程度におさえられるそうです。
節約しながら電池を使用したい方は、自宅にある電子機器が充電池に対応しているかを確認し、アルカリ電池と使い分けるとよいでしょう。
まとめ
アルカリ電池と充電池は36回使用すると、充電池の方がお得になる可能性があります。充電池は、充電すれば数百回使用できるといわれているため、使う回数が増えるほどアルカリ電池よりもコストが安くなる傾向があるようです。
実際に、100回使用した場合、アルカリ電池は4000円程度のコストが発生しますが、充電池は1500円以下でおさえられ、2500円以上の節約になります。日頃から電子機器を使用する機会が多い家庭や電池の処分が手間だと感じている方は、必要に応じて充電池にしてもよいかもしれません。
ただし、電子機器のなかには、充電池に対応しておらず、アルカリ電池でなければならないものもあるため、事前に確認したうえで適切な電池を購入しましょう。
出典
中部電力 先端技術応用研究所 充電池の性能と経済性に関する実験(報告)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー