「買う気がないのに来た」と思われる?購入時期が未定でも「住宅展示場」に行ってもいいですか?

配信日: 2025.05.12

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「買う気がないのに来た」と思われる?購入時期が未定でも「住宅展示場」に行ってもいいですか?
住宅展示場は、複数のハウスメーカーや工務店がモデルハウスを展示し、訪問者が実際の住まいを体験できる場所です。デザインや設備、広さなどを直接確認でき、各社の特徴やサービス内容を比較できるでしょう。
 
しかし、購入時期が未定のまま訪問すると迷惑ではないのか、と思う人もいるかもしれません。この記事では、購入予定が先の状態で住宅展示場を訪問してもよいのかについてまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

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購入予定がなくても住宅展示場に行ってもいい?

住宅を購入する予定が今すぐではない場合でも、住宅展示場への訪問は可能といえます。
 
住宅生産振興財団、住宅展示場協議会が公表した「総合住宅展示場来場者アンケート2024調査報告書」によると、住宅の実現時期は「2年以上先・未定」と回答した割合が40.9%と最も高く、購入予定の有無にかかわらず、多くの人が住宅展示場を訪れていることが分かりました。
 
住宅展示場は、以下のような理由から見学だけの訪問でも大きな価値があるといえます。
 

・家づくりの勉強になる
・複数のメーカーを一度に比較できる
・将来の計画を具体的にイメージできる

 
住宅展示場では、建築技術や設備、デザインなどの最新トレンドに触れることができるため、将来家を建てる際のヒントが得られるでしょう。
 
また、住宅展示場には複数のハウスメーカーが集まっているため、一度に多くのモデルハウスを見学でき、それぞれの会社が提供する特徴や価格帯を効率よく比較できます。
 
まだ、頭金がたまっていない場合でも、住宅展示場に行くことで「このような家が欲しい」というイメージが明確になり、住まいづくりの目標を立てやすくなります。
 

住宅の平均予算は?

同調査によると、住宅展示場を訪れた人の平均建築予算は3028万円でした。金額は2020年以降、平均世帯年収の増加とともに年々上昇を続けており、特に若年層(34歳以下、3134万円)・中年層(35歳~49歳、3004万円)は前年比200万円の増加、熟年層(50歳以上、2878万円)は100万円増加しました。
 
住宅の価格は、ここ数年、地価や建築資材費、人件費の高騰、円安などに伴って上昇が続いていますが、それにつれて購入者の予算も増加している傾向にあります。
 
また、建築予算が3000万円以上と回答した人のうち、40.9%が3つ以上の住宅展示場へ訪問しており、訪問回数も平均が5.15回で、15回以上という人も7.1%いました。
 
一方、予算が2000万円未満と回答した人の場合は1ヶ所のみが46.3%、回数は1回が31.3%でした。予算が上がるのに伴い、購入へ向けてより活発に動いていることが分かります。
 

見学時のデメリットと注意点

住宅展示場では多くの場合、営業担当者が常駐しています。アンケートに購入予定なしと記載しても、一部の担当者は熱心に営業してくることがあるでしょう。
 
営業担当者から熱心なアプローチを受けた場合は、必要以上に個人情報を書かないようにして、まだ具体的な計画がないと正直に伝えることをおすすめします。
 
また、モデルハウスは一般的な住宅よりも広く、高級な仕様になっていることが多いため、自分たちの予算の感覚とずれがある可能性があります。あくまでも参考と割り切って見学することが大切です。
 
住宅展示場では、子ども向けのイベントが開催されますが、子どもを連れていく際は展示物を触って壊してしまったり騒いだりしないよう、注意が必要です。
 

展示場見学を充実させるポイント

購入予定が定まっていない場合でも、展示場で有意義な時間を過ごすためには、何を知りたいか、どんな情報を得たいかという目的を明確にしておくことが大切です。
 
例えば、間取りや収納スペースについて知りたいのか、あるいは最新設備や素材について情報収集したいのかといったことを事前に整理してリストを作成しておくと、効率よく情報収集できます。
 
訪問は平日にするとゆっくり見学できますが、混雑しやすい土日や祝日、イベントの開催時に訪問する場合は、予約しておくと待ち時間を減らせるでしょう。
 

購入が未定でも住宅展示場を訪問することは、将来の家づくりに向けて有益といえる

購入予定がない、あるいはまだ先の状態で住宅展示場を訪れることは迷惑ではなく、将来の家づくりに向け、情報収集やイメージづくりに役立つといえます。訪問する前には、目的を明確にして、有意義な時間となるよう工夫することが大切です。
 
住宅展示場の見学には時間がある程度かかるため、見学する際はできる限り平日を選ぶか、週末など混雑が予想される日は、事前に予約をしておくと、よりスムーズに見学できるでしょう。
 

出典

住宅生産振興財団 住宅展示場協議会 総合住宅展示場来場者アンケート 2024調査報告書テキスト
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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