独自の「キャッシュバック」がついてくる「地域通貨」ってどんなお金? どこで「使用」できる?

配信日: 2025.05.12

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独自の「キャッシュバック」がついてくる「地域通貨」ってどんなお金? どこで「使用」できる?
「地域通貨」は、地域内での消費を促進して地域経済の活性化を図る新しいツールとして注目されているようです。「地域通貨」ではどのようなことができるのか知りたい方もいるでしょう。
 
そこで今回は、「地域通貨」が使える地域や特徴について解説します。「地域通貨」を使ってみたい方や地域経済の活性化に興味がある方は参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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日本で地域通貨が使える地域

地域通貨とは、特定の地域やコミュニティ内で利用できる通貨のことを指します。地域通貨の目的は、地域経済やコミュニティの活性化で、国の通貨とは異なるとされています。
 
ただし、地域通貨の導入や運用にはコストがかかるため、財源が確保できずに運用が終了することもあるようです。このような問題を避けるべく、近年はオンラインで配布や管理ができ、コスト削減となる「デジタル地域通貨」が注目されています。
 
2025年3月現在、日本で地域通貨が使える地域を表1にまとめました。
 
表1

都道府県 地域通貨 概要
岩手県 盛岡市 MORIO Pay チャージ型電子マネー決済
福島県 会津若松市 Byacco/白虎 会津大学内で利用できる日本初のデジタル地域通貨
東京都 国分寺市 ぶんじ 紙製
早稲田・高田馬場 アトム通貨 紙製
世田谷区 せたがやPay QRコード決済
神奈川県 平塚市 ひらつか☆スターライトポイント QRコード決済
千葉県 木更津市 アクアコイン QRコード決済
埼玉県 深谷市 negi(ネギー) QRコード決済(アプリ・カード)
静岡県 御殿場市 富士山Gコイン QRコード決済(アプリ・カード)
岐阜県 飛騨市・高山市・白川村 さるぼぼコイン QRコード決済
養老町 養老Pay QRコード決済
郡上市 郡上ふるさとコイン 電子商品券
大垣市 ガキペイ QRコード決済
岡山県 真庭市 まにこいん QRコード決済

※筆者作成
 
表1より、東京都の早稲田・高田馬場や国分寺市で発行される紙製の地域通貨のほか、多くの地域でQRコード決済やチャージ型の電子マネー決済、電子商品券などデジタル地域通貨が運用されていることが分かります。
 
地域通貨はイギリスやドイツなど世界各地で活用されており、日本でも今後導入する地域が増えていく可能性があるでしょう。
 

地域通貨の特徴やできること

地域通貨は「マネー型」と「ポイント型」の2種類があるといわれています。特に、デジタル化された地域通貨は、加盟店舗でのキャッシュレス決済や観光客も利用できる地域限定通貨として、地域内消費の促進につながる可能性があります。
 
さらに、デジタル地域通貨は行政や民間サービスとも親和性が高く、地域経済の活性化とともに地域全体のDX推進にも役立つと考えられているようです。2022年に設立された「デジタル田園都市国家構想交付金」により、地域通貨の実装費用の支援を国から受けられることから、デジタル地域通貨事業に取り組む自治体も増えているとされています。
 

「地域通貨」は地域限定で発行される通貨で、東京都や神奈川県、埼玉県、福島県、岐阜県などの一部地域で使用できる

「地域通貨」は、特定地域内で流通する通貨で、地域経済の活性化と地域のDX推進に役立つ可能性があります。日本で「地域通貨」を使用できる地域は、岩手県や福島県、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、静岡県、岐阜県、岡山県などの一部地域です。(2025年3月現在)
 
地域独自のポイント還元や特典がある地域通貨が、すでに地元や旅行先で運用されているかもしれません。地域経済の活性化のためにもぜひ利用してみてください。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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