子どもが通う公立小学校の「PTA会費」が年7000円! 痛い出費なのですがPTA会費は学校や地域によって異なるのでしょうか?
配信日: 2025.05.11

そもそも、PTA会費の相場はいくらくらいなのでしょうか? 実は、学校や地域によって大きく異なるのです。本記事では、PTA会費の全国平均との比較や地域ごとの違いを解説します。

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PTA会費が年間7000円!? 全国平均と比較
公立小学校のPTA会費が年間7000円というのは高いのでしょうか? 相場が分からない場合は一般的な会費がいくらなのか見当もつかないかもしれません。
全国的な平均と比較してみると、その金額は高額であることが分かります。文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立小学校のPTA会費の全国平均は年間2694円、月額に換算すると約225円です。私立小学校では全国平均が年間7677円となっており、月額で約640円です。
今回のケースでは公立小学校のPTA会費ということなので、年間7000円という金額は全国平均と比較して2.5倍以上高いといえるでしょう。
PTA会費の地域差は最大6000円以上!? 同じ都道府県内でも全然違う!
PTA会費は地域によって大きな差があります。総務省統計局の「小売物価統計調査(動向編)2024年」によれば、公立小学校のPTA会費において、最も高いのは島根県松江市で年間6984円、最も低いのは北海道函館市で年間802円となっており、その差は6182円です。
また、PTA会費は同じ都道府県内でも、市区町村によって大きく異なることをご存じでしょうか。例えば大阪府では、表1のような違いがあります。
表1
地域 | 年間PTA会費(公立小学校) |
---|---|
堺市 | 900円 |
枚方市 | 2600円 |
東大阪市 | 3500円 |
大阪市 | 3590円 |
出典:総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)2024年」を基に筆者作成
PTA会費が地域や学校によって異なるのは、学校ごとにPTAの活動内容が違うためです。イベントや活動の頻度、規模が異なり、それに応じて必要となる予算も変わってきます。
PTA会費の使い道とは?
PTA会費は、基本的に組織を維持するための運営費と活動費に使用されます。主に以下のような用途に使われています。
・PTA運営費:事務費、交通費、通信費、備品の購入など
・PTA活動費:PTA総会、講演会、懇親会、広報紙の発行など
・その他:卒業記念品、運動会参加賞、会員への祝い金、見舞金など
PTA運営費は、PTAの運営にかかる事務費や備品保守管理費などが主な内容です。活動費としては、PTA総会・講演会などのイベントや美化活動などにかかる費用が含まれます。このほか、記念品や運動会の参加賞などもPTA会費から支出されることが一般的です。
まとめ
PTA会費は、学校や地域によって大きく異なり、同じ都道府県内でも市区町村によって差があります。学校ごとの活動内容や規模に応じて、必要となる予算も変わります。
自分の子どもが通う学校のPTA会費に疑問を感じた場合は、まず使い道や金額の根拠について、学校やPTAに確認してみましょう。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 学校種別の学習費
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 小売物価統計調査(動向編) 2024年 表番号4 中学校・高等学校授業料等【都道府県庁所在市及び人口15万以上の市】
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー