叔父の法事で香典を「1万円」包んで行ったら、ほかの親族は皆「3万円」でした。香典の相場はいくらなのでしょうか?

配信日: 2025.05.07

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叔父の法事で香典を「1万円」包んで行ったら、ほかの親族は皆「3万円」でした。香典の相場はいくらなのでしょうか?
叔父の法事に1万円の香典を持参したところ、ほかの親族は皆3万円を包んでいた、そんな場面に出くわすと、自分の常識が間違っていたのではと不安になりますよね。
 
香典の金額には「絶対的な正解」はありませんが、一般的な相場やマナーは存在します。本記事では、香典の相場とその背景、少なかった場合の対応方法について、解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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叔父の法事に「1万円」は少ない? 香典の相場とは

香典は、法事や葬儀の際に遺族へお悔やみの気持ちを表すために包むお金です。しかし、その金額には明確なルールがあるわけではなく、関係性や地域によって大きく異なります。
 
叔父という関係性における香典の相場は、おおよそ1万円~3万円です。20代など若い世代であれば1万円程度、30代以上の社会人の場合でも1万円~2万円が多いですが、関係性や地域によっては3万円を包むこともあります。
 
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会「香典に関するアンケート調査(令和3年度)」によると、香典の金額は叔父・叔母の場合、平均1万8285円ですが、最多回答額は1万円となっています。
 
つまり、「1万円だから少なすぎた」というわけではありませんが、年齢や地域の慣習、ほかの親族とのバランスによっては見劣りすることもあるのです。
 

香典の金額は年齢・関係性・地域で変わる

香典の金額は、次の3つの要素によって左右されます。
 

年齢・立場による違い

20代の社会人や学生は5000円~1万円程度が一般的です。30代~40代の社会人は1万円~3万円程度が相場とされます。50代以上や家庭持ちの方であれば3万円以上も包むことも珍しくありません。
 

故人との関係性

親や配偶者、兄弟姉妹の場合は3万円~10万円程度が目安になります。叔父・叔母、いとこなどの親族は1万円~3万円程度が一般的です。友人・知人やその家族であれば5000円~1万円程度が多いです。
 

地域の慣習

香典文化が強い地域では、親族間で3万円を包むことが多いケースもあります。例えば、関東地方は比較的「実費主義」が強く、会食代・返礼品代を含めて考える傾向があります。一方で、関西地方では香典の受け取りを断る場合もあります。
 
また、「偶数は縁起が悪い」とされ、1万円、3万円、5万円のように奇数で包むことが多いですが、2万円を包む場合も失礼にはあたりません。ただし、4や9がつく金額は避けるのがマナーとされています。
 
このように、年齢・関係・地域などを考慮して香典の金額を決めることが大切です。
 

香典の額が少なかった場合のフォロー方法

実際に香典の金額が周囲より少なかったと気づいたときは、次のような対応を取ると印象が和らぎます。
 
・丁寧なあいさつ・お悔やみの言葉を伝える
香典の金額よりも大切なのは、故人と遺族への思いやりを示すことです。あいさつや言葉に心を込めましょう。
 
・次の法事で配慮する
今後、三回忌や七回忌が予定されている場合は、その際に相場に合わせた金額を包めば問題ありません。
 
いずれにしても、過ぎてしまったことに対してあまり悩みすぎず、今後の対応に活かすことが大切です。
 

香典のマナーを知って、今後に活かそう

香典の金額は、明確な正解がないからこそ悩ましい問題です。1万円が少なすぎるということではありませんが、年齢や地域、親族内の慣習によっては「浮いて」しまうこともあります。
 
大切なのは、形式だけにとらわれず、故人と遺族への気持ちをきちんと表すこと。そして次回以降は、他の親族や先に参列した人に相場を聞いてから包むと安心です。形式よりも「気持ち」が大切だということを忘れずに、今後の法事に活かしていきましょう。
 

出典

一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会(全互協) 香典に関するアンケート調査(令和3年度)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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