1人暮らしを始めた大学生の子に「勉強に集中」してもらうため仕送りを考えています。いくらが適切ですか?
配信日: 2025.05.05

本記事では、1人暮らしの大学生への平均的な仕送り額はいくらなのかを解説します。また、仕送り額を用意することが難しい場合の対処法も確認しましょう。

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1人暮らしの大学生への仕送りの平均はいくら?
全国大学生活協同組合連合会の「第60回学生生活実態調査」によれば、下宿生がもらっている仕送りの平均額は月7万2350円です。しかし、支出の平均額は13万1710円のため、仕送りだけでは5万9360円も不足していることになります。
あくまで平均値ではありますが、子どもが仕送りだけで生活するには、毎月13万円程度の仕送りが必要なことになります。
十分な仕送りを用意できない時の対処法
必要とはいえ、学費の支払いに併せて、毎月10万円以上の仕送りをするのは難しいと感じる親御さんも多いでしょう。十分な仕送りが用意できない時は、以下の3つの対処法を試してみてください。
奨学金を活用する
奨学金は、学費の支払いが困難な場合にお金の貸与や給付を受けられる制度です。独立行政法人日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査結果」によると、大学学部生(昼間部)の55.0%は何らかの奨学金を受け取っており、半数以上の学生が奨学金を利用しています。
奨学金には、返済が必要な「貸与型」と返済が不要な「給付型」があります。また、学業の成績や家計の基準を満たせば無利子で返済することも可能です。奨学金を借りられる先も独立行政法人日本学生支援機構、民間団体や大学・地方公共団体などがあります。
教育ローンを利用する
教育ローンは、お子さんの学費の支払いのために国や金融機関などからお金を借りることです。通常、奨学金の名義は「子ども」ですが、教育ローンは「親」です。そのため、教育ローンの返済義務は「親」にあります。
借り入れ条件や金利などは、それぞれの借入先によって異なります。借り入れを検討される方は、事前に問い合わせて確認しましょう。また借り入れ前には、無理なく返済が可能かシミュレーションを行ってから借り入れを考えることが大切です。
子どもとお金の使い方を考える
家賃や生活費など毎月の支払いを、お子さんと一緒に見直します。家賃や生活費を見直すことで、仕送り金額を抑えることは可能です。
・食費
勉強や部活動、サークル活動に忙しく、コンビニやスーパーのお弁当や外食が多くなると食費は膨らみます。節約は続けていくことが大切なポイントです。飲み物はマイボトルを持っていく、ご飯は炊いておかずを購入するなど、できる範囲で食費を節約しましょう。
・交際費
新しい生活で交友関係が広がると、飲み会やプレゼントなどの交際費が多くかかるようになりがちです。例えば、1ヶ月に参加する飲み会の回数を決めて、それ以上の誘いは断るか、翌月以降にまわすなどを意識しましょう。
・通信費
固定費のひとつである「スマホ料金」を見直すと、生活費の負担を減らせます。大手キャリアから格安スマホに乗り換える、または下宿先のWi-Fiを活用してスマホの料金プランを安いものに変更することなどをおすすめします。
大学生への仕送りは月7万2350円が平均! 仕送りが難しい場合は奨学金や生活費の見直しを検討しよう
1人暮らしをしている大学生への仕送りの平均額は7万2350円でした。しかし、平均的な生活費は月に13万円程度かかるため、全額仕送りすることが難しい場合は、仕送り以外でサポートする方法を考える必要があります。
まずは、お子さんと一緒に生活費を見直して節約できないかを考え、それでも足りない場合は奨学金や教育ローンの利用を検討しましょう。
出典
全国大学生活協同組合連合会 第60回学生生活実態調査 概要報告 1.学生の経済状況 (2)下宿生の生活費(3ページ)
独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査結果 7.奨学金の受給状況(12ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー