「iPhone15を月1円で買った」という友人。私は「12万円」で買ったのですが、どうしてそんなに“価格差”が出るのでしょうか? かなりお得に感じますが、デメリットはないのですか?
配信日: 2025.05.01

iPhone15は安くても10万円以上するので、定価で購入した人からすると、月1円でiPhone15が持てるというのは不公平に感じるかもしれません。
本記事では、どうしてiPhone15をそのような低価格で買えるのか、定価で買った人との違いについて解説します。

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月1円でiPhone15が持てる仕組み
iPhone15を月1円で販売しているのは、2年後に端末を返却することを前提としているからです。
月1円のiPhoneは、基本的に各携帯キャリアが実施している端末代金分割プランに加入する必要があります。会社により細かいルールは異なりますが、端末代金の一部を残価として据え置くことで月々の支払いを抑える仕組みです。
24ヶ月目までの端末代を1円に設定することで、月々1円でiPhoneを使えるのです。数年後には端末を返却するか、残価を精算して買い取ってもらうかを選ばないといけません。
そのため、月1円とはいっても、iPhoneを「購入」したのではなく「キャリアから借りている」状態と言えるでしょう。
2024年12月26日から総務省によるガイドラインの改正が適用され、携帯の端末料金の過度な値下げが禁止となりました。これによって「1円スマホ」がなくなるとみる向きがありました。しかし、現在でも「端末1円」の表示を見かけることがあります。
月1円iPhoneは良いことだけではない
月1円のiPhoneは、指定された期間内に端末を返却すれば、残価を精算する必要はありません。数年に一度、気軽に新機種に乗り換えることを魅力的に感じる人もいるでしょう。しかし、月1円のiPhoneはメリットだけではないことに注意が必要です。
月1円のiPhoneは、返却時に査定があります。画面が割れていたり、水没反応があったりするなどiPhoneに故障があると、端末を返すだけでは済まず、追加で最大2万2000円の支払いが必要となります。
あくまで自分のスマホではない扱いですから、より意識してきれいに使用することを心がけなくてはなりません。盗難、紛失の場合は端末返却ができなくなるので、残りの料金を支払うこととなります。
また、月1円のiPhoneは、各携帯キャリアが指定するプランに加入するなどの条件が設けられていることがあります。端末代金を安くするために必要のないプランに加入して、通信代金が高くなってしまっては本末転倒です。
使わなくなったiPhoneは下取りに出せる
iPhoneを定価で購入した場合、最初から自分のスマホとして扱うことができるので、当然ですが故障や盗難によるペナルティはありません。また、使わなくなったiPhoneは、下取りに出すことができます。端末を下取りに出すことで新しいiPhoneをお得に買うことや、ギフトカードを受け取ることができる仕組みです。
本記事執筆時点で、AppleではiPhone15を最大7万円で下取りしています。iPhone15は128GBが11万2800円から、500GBが15万7800円からで販売されているので、下取りに出すと実質半額ほどのお金が返ってくることになります。
1円iPhoneは魅力的だが落とし穴もある
月1円でiPhoneを渡すという販売方法は、数年後に端末をキャリアに返却することを前提としています。iPhoneをきれいな状態で保つことができれば、返却と同時に残価を精算できるので問題はありませんが、盗難や紛失、故障など状態によっては多額の支払いが必要になることがあります。
定価でiPhoneを購入した場合、不要になった端末を下取りに出すことでお得に次の機種を購入することができます。定価でiPhone15を購入した人が、「月1円でiPhone15を買った」人の話を聞くと不公平に感じるかもしれませんが、定価で購入することでスマホを自由に扱えますし、不要になれば下取りに出せるといったメリットもあるのです。
出典
Apple公式サイト iPhone 15を購入
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー