「洗剤の詰め替え用」は節約になると思って使っていますが、本当にお得なのでしょうか?
配信日: 2025.05.02

しかし、こうした詰め替え用、本当に家計の助けになっているのでしょうか? 本記事では、洗剤の詰め替え用がどれくらいお得なのか、価格・使い方・注意点をふまえて詳しく解説します。

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詰め替え用洗剤は本当に節約になるの?
詰め替え用洗剤は、本体よりも価格が安いのが特徴です。多くの場合、ボトルやスプレーなどの容器が不要なため、その分のコストが省かれています。
メーカーによって差はありますが、通常の本体商品と比べて10~30%ほど安い価格設定となっていることが多いです。A社の洗濯洗剤を見てみると
・洗濯洗剤本体:1.2L/約880円→1mlあたり約0.73円
・詰め替え用:1L/約550円→1mlあたり約0.55円
内容量を1mlあたりに換算すると、単価としても詰め替え用の方がお得です。1回あたりの差はわずかですが、1年間使い続けると数百円~数千円単位の違いになることもあります。
また、詰め替え用を使うことで「容器を再利用」できるのもメリットです。ごみの削減にもつながり、環境負荷の軽減にも貢献できる点は見逃せません。
本当にお得? 詰め替え用と本体を価格・容量で比較
節約になるかをしっかり見極めるためには、「価格」だけでなく「容量」もチェックが必要です。なぜなら、中には見かけ上安く見えても、内容量が少ないため結果的に割高になる商品もあるからです。B社の洗濯洗剤を見てみると
・洗濯洗剤本体:640g/約370円→1gあたり約0.56円
・詰め替え用:1360g/約870円→1gあたり0.64円
このように、本体の方が単価が安くなるパターンもあります。安いと思って購入したのに、実は損をしていることもあるのです。詰め替え用=安いと決めつけず、「単価(gまたはmlあたり)」で比較する習慣をつけるのが賢い買い方といえます。
また、ドラッグストアでは詰め替え用の「超特大サイズ」「2倍分サイズ」などが登場しており、これらは容量単価がさらに安くなる傾向があります。ただし、収納スペースや使用期限との兼ね合いもあるため、生活スタイルに合わせて選びましょう。
詰め替え用を使うときの注意点と失敗しないコツ
本体と詰め替え用の単価を比べ、詰め替え用の方がお得だった場合でも、使い方によっては無駄になったり、品質を落としてしまったりすることもあります。以下のポイントを守れば、失敗せずに効果的に活用できます。
容器は定期的にきれいに洗うこと
詰め替え時に古い洗剤が残っていると、成分が変質したり、雑菌が繁殖したりすることがあります。少し面倒ですが、定期的に洗浄してしっかり乾燥させてから詰め替えるのが理想的です。
特に台所用洗剤やトイレ用洗剤など水気が多い場所に置くものは、菌の繁殖リスクが高くなるため注意が必要です。
必ず同じ種類の製品を詰め替える
同じメーカーでも香りや成分が異なることがあるため、間違った組み合わせをすると粘度が変わったり、洗浄力が落ちたりする場合があります。ラベルをよく確認し、完全に一致している商品を選びましょう。
詰め替えのしすぎに注意
容器は劣化するものです。数回の詰め替えでヒビが入ったり、ポンプが壊れたりすることも。ある程度使ったら、容器ごと新調することも検討しましょう。
節約だけじゃない、詰め替え用のメリットと賢い使い方
洗剤の詰め替え用は、適切に使えば節約効果が見込める上に、環境にも優しい選択肢です。ただし、本当にお得かどうかは「単価での比較」や「使い方」によって大きく左右されます。
安いと思って買った詰め替え用が、実は本体より高かった……なんてことがないよう、価格と容量をきちんと確認しましょう。また、容器の清潔を保つことで、長く・安全に使い続けることができます。
「詰め替え用=絶対にお得」ではなく、「上手に使えばお得」という意識を持つことで、日常のちょっとした出費を抑えられるでしょう。ぜひ今日から、洗剤の棚を見直してみてはいかがでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー