専業主婦の割合って少ないの!? 実際、今の日本で「専業主婦世帯」ってどのくらいの割合なのでしょうか?
配信日: 2025.05.02

と疑問を持つ人も増えています。周りの友人やママ友の多くが仕事を続けていると、「自分の選択は少数派なのかな……」と不安になることもあるかもしれません。
本記事では、最新の統計データをもとに、専業主婦世帯の割合やその特徴、そして今後の傾向について解説していきます。「これからの働き方をどうしようか」と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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専業主婦世帯の割合はどれくらい?
総務省の「労働力調査(詳細集計)」をもとに独立行政法人労働政策研究・研修機構の分析によれば、2024年の専業主婦世帯数は508万世帯でした。これは、夫が働いており、妻が就労していない世帯を指します。
一方、共働き世帯は1300万世帯です。単純な数で比較すると、共働き世帯は専業主婦世帯の約2.56倍以上にのぼります。この結果から、「専業主婦の方が少ない」と感じるのは、統計的にも事実です。ただし、これはあくまでこれは全体比であり、家庭によって働き方の選択肢はさまざまだといえます。
昔は当たり前だった? 専業主婦世帯の推移をたどる
現在では共働きが主流となっていますが、数十年前までは状況がまったく異なっていました。
たとえば、1980年代前半には専業主婦世帯が全体の6割以上を占めていたというデータもあります。つまり、かつては「結婚=専業主婦」がごく自然な流れだったのです。
しかし、1990年代以降は女性の社会進出や労働市場の多様化が進み、働く女性が急増しました。加えて、生活費や教育費の上昇など経済的な背景からも「夫婦で働く必要がある」と考える家庭が増え、1992年には共働き世帯が専業主婦世帯を初めて上回るという大きな転機を迎えました。
そこから共働き世帯の割合は年々拡大し、今では専業主婦世帯との差は開くばかりです。それでも、専業主婦を選ぶ家庭がなくなったわけではありません。
専業主婦世帯にはどんな特徴があるの?
専業主婦世帯にはいくつかの特徴があります。総務省の「国勢調査(2020年)」では、夫が就業している世帯のうち、専業主婦世帯と共働き世帯の「子どもがいない世帯」の割合は、専業主婦世帯が約39%で、共働き世帯は約34%を占めており、専業主婦世帯の方がやや多い傾向が見られました。
また、子どもがいる世帯のうち、子どもは1人だけという家庭の割合も、専業主婦世帯の方がやや高いという特徴があります。逆にいえば、共働き世帯の方が、子どもが2人以上いる家庭の割合が高いという傾向もあります。
これは、育児にかかる費用や時間の分配をどのように考えるかが影響していると考えられます。
たとえば「しばらくは子育てに専念したい」「保育園に入れないので在宅で育てるしかない」といった理由から、専業主婦という選択をする家庭もあります。専業主婦世帯は少数派にはなってきましたが、その背景には必ず「それぞれの家庭の事情」があることを忘れてはいけません。
自分たちに合った働き方を選ぼう
現在の日本では、確かに専業主婦世帯は全体の3割を切っており、共働きが多数派です。
しかし、それは「専業主婦=不利な選択」という意味ではありません。働き方の形は人それぞれであり、正解はありません。家庭の状況やライフステージ、子どもの年齢や保育環境、夫婦の価値観など、働き方を決める要素は非常に多岐にわたります。
大切なのは、世間の「多数派・少数派」というイメージに流されるのではなく、自分たちの生活にとって何がベストなのかを見極めることです。
専業主婦でも、パートタイムでも、フルタイムでも、選んだ理由に自信を持てるかどうかが何より重要です。迷ったときは夫婦でしっかり話し合い、自分たちらしい働き方を一緒に考えてみましょう。
出典
独立行政法人労働政策研究・研修機構 統計情報 図12専業主婦世帯と共働き世帯
総務省 令和2年国勢調査 親(夫婦)の労働力状態・子供 就業者(夫)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー