我が子ももうすぐ1歳、「専業主婦」か保育園に預けて「共働き」か迷っています。実際どちらがよいのでしょうか?

配信日: 2025.04.27

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我が子ももうすぐ1歳、「専業主婦」か保育園に預けて「共働き」か迷っています。実際どちらがよいのでしょうか?
子どもが1歳を迎えると、育児休暇などを終えて「仕事に復帰する」ことも考えたい時期になるでしょう。
 
しかし、保育園に子どもを預けるのも大変という話があります。それに、子どもと一緒に過ごす時間が減ってしまう可能性を考えると、子どもがある程度育つまでは専業主婦として見守っていきたいという考えもあるでしょう。
 
どちらが正しいかといった答えは存在しませんが、判断基準のひとつとして「共働き」と「専業主婦」のどちらの方が世帯の手取りが多くなるのかについてと、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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夫婦共働き世帯は増加傾向にある

共働きと専業主婦を比較するうえで「今はどっちを選んでいる人が多いのだろう」と思う方がいるかもしれません。厚生労働省が公開している「令和6年版 厚生労働白書」内の「共働き等世帯数の推移」では、令和3年時点で以下のようなデータが記されています。


・男性雇用者と無職の妻からなる世帯:458万世帯
・雇用者の共働き世帯(妻がパート):691万世帯
・雇用者の共働き世帯(妻がフルタイム):486万世帯
・夫婦共働き世帯は「1177万世帯(691万世帯+486万世帯)」

昭和60年の時点では男性雇用者と無職の妻からなる世帯が936万世帯と最も多かったのが、次第に減少傾向となり、令和3年時点では夫婦共働き世帯の方が多くなっています。
 

世帯年収が同じでも「共働き」の方が手取りが多い可能性がある

共働きか専業主婦かを選ぶ際に「世帯年収」は重要視される要素です。仮に共働き世帯になったとしても、社会保険料などの都合から世帯全体の手取りが少なくなってしまうケースもあるかもしれません。
 
今回は目安として「世帯年収800万円」のケースで手取りをシミュレーションした場合を見てみましょう。手取りは、おおよそ以下のようになります。

【世帯年収800万円のケース】

・専業主婦世帯(夫の年収800万円、妻の年収0円の場合):手取り約587万円
・共働き世帯(夫の年収500万円、妻の年収300万円の場合):手取り約621万円

共働き世帯と専業主婦世帯で手取り合計を大まかにシミュレーションした場合、夫のみが働く「専業主婦世帯」よりも2人で働く「共働き世帯」の方が手取り合計は多くなるようです。
 

「共働き」のメリット・デメリット

「共働き」には、経済的余裕や片方が体調を崩してももう1人の収入でしのぎやすいといったメリットがあります。一方で、家事や育児の負担が大きいほか、子どもが発熱したり風邪をひいたりした場合、片方が仕事を休む必要があるなどのデメリットもあります。
 

メリット

・経済的に余裕ができる
・将来、公的年金を多く受け取れる
・夫婦のどちらかに何かあってもしのぎやすい
・仕事が生きがいにつながる

 

デメリット

・保育園の月謝など支出が増える
・家事や育児の負担が大きい
・子どもの病気のときに困る
・保育園を探すだけでも、かなり大変だというケースもある
・家族で過ごす時間が減る

 

「専業主婦」のメリット・デメリット

「専業主婦」には、子どもの体調変化にも柔軟に対応できる点や配偶者控除を受けられるといった点でメリットがあります。一方で、働いている人が病気になった場合の家計や老後に受け取る年金額など、デメリットも存在します。
 

メリット

・扶養に入ることで社会保険料を納めなくてよい
・配偶者控除が受けられる
・育児に手をかけられる
・子どもの成長を身近で見守れる

 

デメリット

・家計にゆとりがなくなる可能性がある
・老後に受け取れる年金が少ない
・夫にもしものことがあると困る

 

まとめ

共働きには、経済的余裕などのメリットがあります。しかし、家事や育児の負担が大きくなったり、子どもが体調を崩したりするとどちらかが仕事を休む必要があるといったデメリットも考えられます。
 
一方、専業主婦には、育児や家族の時間を確保できることや社会保険料を納めなくてよいといったメリットが特徴的です。しかし、家計のゆとりがなくなる可能性がある点や老後に受け取る年金が少なくなってしまうといったデメリットもあります。しかし、どちらが良い・悪いといった基準はありません。
 
また、例えば共働きを選んでも、子どもが体調を崩したときに実家などを頼れる場合は、デメリットがひとつ少なくなります。自身の環境や勤務時間など状況に合わせてよく考え、最終的な判断をしましょう。
 

出典

厚生労働省 令和6年版厚生労働白書-こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に-(本文)第1章 こころの健康を取り巻く環境とその現状 第1節 こころの健康を取り巻く社会環境とその変化 図表1-1-3 共働き等世帯数の推移と第一子出産前後の妻の就業変化(11ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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