教育熱心な義母が「中学受験」を勧めてきます。「私立中学」に合格するまでいくらくらいの「教育費」がかかるのでしょうか?
配信日: 2025.04.27

本記事では、中学受験にかかる費用の種類や平均額、受験費用を抑える方法を解説します。

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中学受験にかかる費用の総額は平均で約184万円
株式会社モデル百貨が、2024年に子どもの中学受験を経験した保護者500人を対象に行ったアンケート調査によると、中学受験で通塾した場合の塾代の総額は平均で178万4000円でした。72.8%の保護者が集団塾に、20.8%の保護者が個別塾に通わせています。塾代の総額は集団塾が平均183万4254円、個別塾が平均121万6346円です。
通塾期間は3年が38.2%で最も多く、塾に3年通った場合の塾代の総額は平均で224万2147円となっています。また、出願時にかかる受験料(入学検定料)は平均で5万7317円です。このことから、中学受験には約184万円もの費用がかかるといえます。
短期講習や前受け校への入学金など想定外の出費も
塾代や受験料だけでなく、想定外の出費がかかる場合もあります。小学生高学年の夏期・冬期講習では数万円程度の費用がかかるケースも少なくありません。月謝だけでなく、数万円程度の入会金や教材費などが必要になることも考えられます。
また、本命校以外にも入学金の納入が必要な場合もあるでしょう。1月中に入学金の全額もしくは一部の納入を求める学校も珍しくないようです。そのため、本命校に合格した場合、前受け校や滑り止め校に入学金を納入したにもかかわらず入学を辞退するケースもあります。
文部科学省の2023年度の調査によると、私立中学校の入学金等は平均で11万9829円です。ただし、私立校の入学金は学校によって差が大きく、難関校ほど高額になる傾向があります。
中学受験の費用を抑える方法
受験費用を抑える方法として、以下の3つが挙げられます。
・志望校を絞る
私立中学校の受験料は1校あたり2万~3万円ほどかかるケースが多いようなので、次々に受験すると費用がかさんでしまいます。
子どもの負担も大きくなるため、志望校を明確にすることが重要です。併願数は3~5校程度が目安といわれています。
・特待生を目指す
中学校の多くは、成績が優れている学生の学費を減免・免除する特待生制度が設けられています。特待生制度を利用することで、経済的に苦しい家庭でも私立中学校に入学できる可能性があります。
ただし、子どもの負担が大きくなる点や、基準を下回ると特待生から外されるリスクがある点には注意です。
・助成金を利用する
自治体によっては、私立中学校の授業料を助成する制度が設けられている場合があります。
例えば、東京都では「私立中学校等授業料軽減助成金」という助成金制度があり、生徒と保護者が都内に住所を有している場合、条件を満たしていれば申請することで年額10万円の受給が可能になるようです。
助成金制度の有無や内容は自治体によって異なるため、お住まいの自治体のホームページを調べてみましょう。
まとめ
今回参照したアンケート調査によると、中学受験にかかる費用の平均は、塾代の総額が178万4000円、受験料が5万7317円です。塾代や受験料だけでなく、短期講習や入会・教材にかかる費用、前受け校や滑り止め校への入学金がかかるケースもあります。
受験費用を抑える際は、志望校を絞ったり助成金制度を利用したりしましょう。子どもの成績が良い場合は、特待生を目指すのもひとつの手です。
出典
株式会社モデル百貨 中学受験にかかる費用についてのアンケート調査(PR TIMES)
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 2 調査結果の概要 2 学校教育費(3)中学校(10ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー