ATMの手数料が「曜日や時間帯」によって変わるのが不思議です。結局は機械が動いているだけなので、コストは同じではないのでしょうか?

配信日: 2025.04.26

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ATMの手数料が「曜日や時間帯」によって変わるのが不思議です。結局は機械が動いているだけなので、コストは同じではないのでしょうか?
ATMを使うたびに、「なんで今日は手数料がかかるの?」と疑問に思ったことはありませんか?曜日や時間帯によって手数料が変わる仕組みは、なんとなく不公平にも感じられるかもしれません。
 
「機械が動いているだけなのに、コストは同じじゃないの?」という素朴な疑問に対し、本記事ではその理由をわかりやすく解説します。さらに、手数料をできるだけ抑えるための具体的な方法も紹介しますので、ATMをもっと賢く使いたい方はぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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ATM手数料はなぜ時間帯や曜日で変わるのか?

ATMの手数料は「時間外手数料」として設定されていることが多く、これは銀行の営業時間を基準にしています。多くの銀行では平日の午前9時から午後3時までを「営業時間」とし、それ以外を「時間外」として、利用者に追加の手数料を課しているのです。特に、土日祝日は完全に営業時間外となるため、手数料が発生する確率が高くなります。
 
ここで疑問が生まれるのが「時間外でもATMは普通に動いているのに、なぜ手数料がかかるのか?」という点です。たしかにATM自体は自動で稼働していますが、その裏では様々な「人の手」が関わっています。ここからは発生するコストについて紹介します。
 

1. 障害時の対応体制

ATM障害時には警備会社・システム管理会社に加え、銀行本部の危機管理室が24時間体制で対応。一般社団法人全国銀行協会のガイドラインでは「復旧対応能力の強化」が義務付けられています。
 

2. 現金補充や回収の人件費

ATMへの現金の補充や回収する作業は人が行っており、夜間や休日に行う場合には時間外手当が発生します。
 

3. 提携ATMの利用料

銀行以外のATMを使うと、利用ごとに提携先に支払う手数料が発生し、その分が利用者に転嫁されることがあります。
 
また、ATMの設置や維持には固定費もかかっていますが、利用頻度の低い時間帯に人件費をかけてサービスを提供するのは、銀行側にとっては大きな負担です。手数料を時間帯によって変えることで、利用者に「できるだけコストのかからない時間帯に使ってもらいたい」というメッセージを込めているともいえるでしょう。
 

手数料を抑えるための賢い利用方法

ATM手数料を抑えるためには、以下のような方法があります。
 

1. 平日の無料時間帯に利用する

多くの銀行では、平日8:45〜18:00の間は手数料が無料です。この時間帯を利用することで、手数料を節約できます。
 

2. ネット銀行を活用する

ネット銀行では、提携ATMの利用手数料が無料または回数制限付きで無料となるサービスを提供している場合があります。例えば、イオン銀行では24時間365日手数料無料で利用できるATMがあります。
 

3. 銀行の優遇サービスを利用する

一定の条件を満たすことで、ATM手数料が無料になる優遇サービスを提供している銀行もあります。三井住友銀行のOliveアカウントでは自行ATM完全無料のサービスがあります。
 

まとめ

ATMの手数料が時間帯や曜日によって異なるのは、銀行が営業時間外の運用に追加のコストを要するためです。この仕組みを理解し、手数料が発生しない時間帯を選んで利用することで、無駄な出費を抑えられます。
 
また、ネット銀行の活用や銀行の優遇サービスを利用することで、さらに手数料を節約することが可能です。日々の生活の中で、賢くATMを利用していきましょう。
 

出典

一般社団法人全国銀行協会 銀行システムの安定稼働と障害発生時のお客さま対応に係る申し合わせについて
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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