妻に1泊2日の「人間ドック」をすすめられた!「8万円」かかるけど、会社の健康診断では不十分なのでしょうか? 費用や違いを解説
配信日: 2025.04.26

とはいえ、1泊2日の人間ドックとなると費用は8万円前後と高額になることもあります。果たして会社の健康診断では不十分なのでしょうか。人間ドックとの違いや必要性について解説します。
会社の健康診断と人間ドックの違い
人間ドックと会社の健康診断は、どちらも自身の健康状態を把握するためにおこなうものですが、検査項目や費用が異なります。
会社の健康診断
会社の健康診断は、労働安全衛生法に基づいて義務付けられている健康チェックです。会社に雇われて働く場合、年に一度受診しなければなりません。
主に、従業員の健康状態の把握や生活習慣病の予防が目的とされており、検査項目には、身長・体重測定、血圧測定、血液検査、尿検査などの基本的なものが中心となっており、10項目程度が一般的です。
また、通常、費用は会社が負担するため、従業員は無料で受けられる場合がほとんどです。
人間ドック
人間ドックは、通常の健康診断よりも詳しく健康状態を調べる検査ですが、受診は義務ではなく、自分の意思で選択できます。
基本的な健康診断の項目に加え、胃カメラや大腸検査、MRI検査、乳がん検診など、より詳細な検査が受けられます。検査内容は自分で選ぶことができ、50項目以上の検査を組み合わせることも可能です。
ただし、健康保険の適用外となるため、費用は全額自己負担となります。ただし、会社によって補助が出ることもあるでしょう。
また、人間ドックでは検査結果について医師から直接説明を受けられることが多く、気になる点の相談や生活習慣についてのアドバイスを受けることもできるでしょう。
人間ドックの費用は?
人間ドックの費用は、検査内容や医療機関によって大きく異なります。ここでは、一般的な費用相場を紹介します。
・日帰りコース:4万円~6万円程度
・1泊2日コース:8万円~10万円程度
また、脳ドックや腫瘍マーカー検査、子宮頸(けい)がん検査、マンモグラフィーなどはオプション扱いとなることが多く、追加で1万~2万円ほどかかる場合があります。
1泊2日コースは、日帰りコースよりも検査項目が充実しており、ゆったりと受診できるのが特徴です。また、病院内ではなく、提携ホテルに宿泊できるプランを用意している医療機関もあり、遠方からの受診や、休養を兼ねたい人に適しています。
人間ドックを受けたほうが良いのはどんな人?
会社の健康診断で十分と感じる人もいるかもしれませんが、次のようなケースでは人間ドックの受診を検討するとよいでしょう。
・家族にがんや脳卒中、心疾患の人がいる
遺伝的なリスクがある場合は、定期的な精密検査が重要です。
・40歳以上になった
一般的に、40歳を過ぎると生活習慣病やがんのリスクが高まると言われています。定期的に詳細な検査を受けることで、早期発見につながる可能性があります。
・体調がすぐれないのに健康診断では異常がない
一般の健康診断では発見しにくい病気が潜んでいる可能性があるため、人間ドックで詳しく調べることが大切です。
・飲酒や喫煙が多い
飲酒や喫煙を続けると、口腔(こうくう)・咽頭がんにかかるリスクが高まるため、定期的にがん検査をすることが望ましいでしょう。
まとめ
会社の健康診断は、基本的な10項目程度の検査で健康状態を確認するのに対し、人間ドックは50項目以上の詳しい検査を受けることができますが、基本的に費用は自己負担となります。
検査項目が増えるほど費用は高くなりますが、病気を早期発見できれば、治療費の負担や長期休職のリスクを抑えられます。
特に40歳以上の人や、生活習慣に不安がある人、がんの家族歴がある人などは、定期的に人間ドックを受けることをおすすめします。
出典
厚生労働省 労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう
執筆者:渡邉志帆
FP2級