子どもが県外の大学に進学しました。「引っ越しと家電の購入」で50万円以上かかりましたが、これは普通ですか?
配信日: 2025.04.26

特に県外の大学に進学する場合、引っ越しや家電の購入など、さまざまな出費が発生します。費用の総額が50万円以上かかった場合、「これって普通なの?」と不安に思う保護者の方もいるでしょう。
本記事では、大学生の一人暮らしにかかる初期費用の平均と内訳、そして支出を抑えるための工夫について解説します。

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一人暮らしにかかる初期費用の相場
一人暮らしを始めるとなると、家賃だけでなく、引っ越しや家具・家電の購入など、さまざまな費用が発生します。まずは、全体でどのくらいのお金がかかるのかを見てみましょう。
複数の不動産情報サイトからまとめると、一人暮らしの初期費用は家賃の4~6ヶ月分に加え、引っ越し費用と家具代を含め、総額で以下のようになります。
賃貸契約費:24~36万円(家賃の4~6ヶ月分)
引っ越し費用:5~10万円程度(距離や荷物の量、時期によって変動)
家具・家電の購入:新品でそろえると15~30万円ほど(中古活用で10万円以下も可能)
上記を合計すると、家賃6万円の場合は44~76万円になるため、「50万円以上かかった」というケースは珍しいことではありません。
特に都心部の高家賃物件では、初期費用が70万円を超えるケースも珍しくありません。むしろ、生活に必要なものをある程度しっかりそろえた場合としては、ごく一般的な範囲です。
実際にかかるお金の内訳を詳しく見てみよう
初期費用の全体像がわかったところで、次に気になるのは具体的な内訳です。どの項目にどれくらいの費用がかかるのか、一つひとつ詳しく見ていきましょう。
1. 賃貸契約にかかる費用
大学生の多くはワンルームや1Kの賃貸物件に住むことになりますが、契約時には家賃とは別にさまざまな費用が発生します。主な項目は以下の通りです。
・敷金、礼金(各1〜2ヶ月分)
・仲介手数料(1ヶ月分)
・前家賃(1ヶ月分)
・火災保険料(1万5000~2万円)
・鍵交換代(1~2万円)
家賃6万円の物件を借りた場合、これらを合計すると27~38万円程度が必要となります。
2. 引っ越し費用
引っ越し業者の料金は、距離・荷物の量・繁忙期かどうかによって大きく変わります。特に3~4月は引っ越しシーズンで料金が高くなりやすく、県外への移動となると10万円近くかかることも珍しくありません。
3. 家具・家電の購入
生活に最低限必要な家電としては、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・炊飯器・掃除機などが挙げられます。家具ではベッド・机・椅子・カーテン・照明などが必要です。すべてを新品でそろえると20万円を超えることが多く、品物のグレードによっては30万円以上になることもあります。
初期費用を抑える工夫とは?
初期費用はある程度かかるものですが、ちょっとした工夫で負担を軽くすることも可能です。ここでは、費用を抑えるために実践できる具体的なポイントを紹介します。以下のような工夫を取り入れることで、出費を抑えることが可能です。
1. 家具・家電付き物件を選ぶ
あらかじめ家具や家電が備え付けられている物件を選べば、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジなどの購入費を節約できます。ただし、家賃が1~2万円高くなる場合があるため、総費用を比較検討しましょう。
2. 中古品やリサイクルショップを活用する
新品にこだわらなければ、中古家電や家具を活用することでコストをかなり抑えられます。地域のリサイクルショップやフリマアプリなども、チェックしてみましょう。
3. 引っ越し時期をずらす
繁忙期の3~4月を避けて2月や5月にずらすと、引っ越し費用が数万円安くなります。可能であれば、スケジュールに余裕を持って調整するのがおすすめです。
4. 必要最低限からスタートする
入居時にすべてを完璧にそろえようとせず、まずはベッド・冷蔵庫・洗濯機・電子レンジなど生活に不可欠なものから準備し、足りないものはあとから買い足すのも一つの方法です。また最初は100均で取りあえず調達して、落ち着いてからゆっくり選んで購入する方法もあります。
まとめ
お子さんの県外進学にともなって「引っ越しと家電の購入で50万円以上かかった」というケースは、全国的に見ても決して珍しいものではありません。賃貸契約、引っ越し、家具・家電の購入といった出費を含めれば、50~70万円程度の初期費用は一般的な範囲といえます。
費用を少しでも抑えたい場合は、家具家電付き物件の利用や中古品の活用、引っ越し時期の工夫などが効果的です。新生活のスタートには何かとお金がかかりますが、上手にやりくりすれば、無理なく整った暮らしを始めることができます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー