新幹線や地下鉄で「深夜割増料金」が適用されないのはなぜ?

配信日: 2025.04.25

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深夜に働くと賃金が割り増しとなるなかで、日本の新幹線や地下鉄は、基本的に24時間一律で料金が設定されています。毎日22時以降も運行する新幹線や地下鉄で、なぜ深夜料金がかからないのか疑問に思う方もいるでしょう。
 
今回は、新幹線や地下鉄で「深夜割増料金」が適用されない理由について解説します。また、新幹線が値上がりするシーズンについて知りたい方も本記事を参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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新幹線や地下鉄で深夜割増料金が適用されない理由

新幹線や地下鉄で、深夜割増料金が適用されない理由についてみていきましょう。
 

企業が定期券代を負担しているから

深夜割増料金が適用されない理由は、企業が定期券代を負担していることが考えられます。
 
特に地下鉄を深夜に利用する人は定期券の利用者であることが多いと考えられるため、値上げすると定期券にも深夜割増を加算することになり、経費での精算が複雑になります。そのため、深夜割増料金の導入は難しいでしょう。
 

国土交通省の許可が得られないと値上げできないから

運賃や料金の設定または変更については、「鉄道事業法」でルールが定められています。特に、新幹線特急券の料金や乗車券の運賃の上限額を変更する場合は、国土交通省へ許可申請を行い、同省による審査が必要となります。
 
特に深夜割増のように新たな制度を導入する場合は、利用者への影響も含めて慎重な検討が求められます。こうした事情も、新幹線や地下鉄で深夜割増料金が適用されない理由の1つとして考えられるでしょう。
 

新幹線と地下鉄で料金が変動するシーズンや時間帯

新幹線と地下鉄では、深夜割増はないものの、料金が高くなるシーズンや時間帯があります。反対に、料金が下がる時期やサービスもあるようです。
 
新幹線と地下鉄の料金が変動するケースについて、詳しく解説します。
 

新幹線指定席特急料金はシーズンによって異なる

新幹線の特急料金は、利用者が多い繁忙期と、オフシーズンの閑散期で値段が異なります。
 
GW・お盆・年末年始などの最繁忙期に特急の普通車指定席を利用した場合、通常料金に比べて400円高く設定されています。また、春休み・夏休み・冬休みなどの繁忙期は、通常料金より200円高くなるようです。一方で、旅行オフシーズンとなる2月・6月などの閑散期は、通常料金から200円割引されるケースもあります。
 
ただし、地域によって適用期間が異なるため、利用地域のJR窓口で確認するか、各社の公式ホームページで「シーズン別の指定席特急料金」を調べることをおすすめします。
 

ピーク時間帯を避けるとお得になる制度もある

首都圏の一部路線では、ピーク時を避けて利用するとポイント還元されるサービスが行われています。これは、通勤や通学で混み合うピーク時間帯を避けて乗客を分散させて、より快適な移動環境を提供することを目的とした取り組みです。
 
また、JR東日本では「オフピーク定期券」が提供されています。この定期券は、平日朝のピーク時間帯以外に利用すると通常の通勤定期運賃より約15%割安で利用できるものです。
 
なお、ピーク時間帯は各駅で異なり、ピーク時間帯に利用した場合は別途運賃がかかる場合もあるため事前に確認しておくと安心です。
 

新幹線や地下鉄で深夜割増料金が適用されない背景には、定期券の存在と値上げに国土交通省の許可が必要なことなどがあると考えられる

新幹線や地下鉄で深夜割増料金が適用されない背景には、企業が定期券代を負担していることや、国土交通省の許可が必要なことがあるようです。
 
しかし、深夜割増料金はない一方で、シーズンや時間帯に応じて料金が変動する仕組みは存在します。
 
例えば、最繁忙期における新幹線の運賃は、通常料金に比べて400円高く設定されます。また、ピーク時を避けて利用した方にポイントを還元したり、朝の特定の時間帯限定で割引料金が適用される定期券を発行したりする取り組みもなされているようです。
 

出典

国土交通省 鉄道の運賃・料金について 運賃・料金の概要
東日本旅客鉄道株式会社 アリかも!?オフピーク定期券
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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