「浴室乾燥中」はドアを閉めるのが普通だと思っていましたが、開けたほうがいい場合もあるのでしょうか？ 2時間だけ使ったときの電気代の目安も知りたいです。

浴室乾燥は天気の悪い日や夜間でも効率的に洗濯物を乾かせるため、利用している家庭も多いでしょう。
 
浴室乾燥を利用するにあたって「乾燥中は浴室のドアを開けっ放しにしてよいのか？」「閉めた方がよく乾くのか？」と疑問に思うこともあるかもしれません。
 
本記事では、浴室乾燥にかかる電気代を確認したうえで、乾燥中にドアを閉めるべきかどうかの判断基準や、電気代の節約方法についてご紹介します。

浴室乾燥中はドアを閉めた方がよい？

浴室乾燥中に浴室のドアを開けておいた方がよいのか、それとも閉めるべきかについては、浴室の構造によって異なります。
 
まず、浴室ドアに「ガラリ」とよばれる「換気口」がついているかどうか確認しましょう。浴室乾燥は浴室内の空気を外に排気しながら乾燥するため、ガラリから吸気して空気の流れを作ることが重要となります。
 
ガラリがついていて開いている場合は、乾燥中は浴室のドアを閉めて使用するのが基本です。浴室ドアが開いている状態で浴室乾燥を使用すると、浴室内に多くの空気が入って排気しにくくなるためです。
 
一方で、ガラリがついていない浴室の場合は、ドアを少し開けて空気の流れを作る必要があります。自宅の浴室構造に合わせて、ドアの開け閉めを調整することで、より効率的に浴室乾燥機を活用できるでしょう。
 

浴室乾燥機にかかる電気代

浴室乾燥機には「電気式」と「ガス式」がありますが、今回は電気式を例に挙げてご紹介します。電気式浴室乾燥機の1時間あたりの電気代は「消費電力（キロワット）×電気料金単価（円／キロワットアワー）」で計算できます。
 
例えば、消費電力1190ワットの電気式浴室暖房乾燥機にかかる電気代は、以下の通りです。（電気料金単価は公益社団法人全国家庭電気製品 公正取引協議会が目安としている31円／キロワットアワーを使用）
 
1.19キロワット×31円／キロワットアワー=36.89円
 
浴室暖房乾燥機で洗濯物を乾かす場合、2～4時間かかるといわれています。1時間あたり約37円の電気代がかかると考えると、2時間で約74円、4時間で約148円の電気代がかかります。
 
毎日使用したとすると、1ヶ月（30日）で約2220～4440円の電気代がかかる計算です。なお、これはあくまで一例であり、使用する時間帯や洗濯物の量、また季節によっても電気代は前後します。あくまで目安として参考にしてください。
 

浴室乾燥機の電気代を節約する方法

浴室乾燥機にかかる電気代を少しでも節約するための方法をご紹介します。
 
まず、浴室乾燥機のフィルターをこまめに掃除するよう心がけましょう。フィルターにホコリがたまると性能が低下し、余分な電気代がかかる可能性があります。
 
また、浴室内がぬれた状態だと乾燥に時間がかかるため、洗濯物を干す前に浴室内の水気を取り除いておくことも節約につながるでしょう。
 
特に、入浴直後は浴室内の水気が多くなっているため、その時間帯を避けて使用することをおすすめします。可能であれば、洗濯物を室内干しや外干しである程度乾かしてから、浴室乾燥で乾かすとよいかもしれません。浴室乾燥機の稼働時間が短くなれば、電気代も節約できるでしょう。
 
そのほか、サーキュレーターや扇風機を併用して浴室内の空気の流れをよくする方法もおすすめです。
 

浴室乾燥中にドアを閉めるべきかはガラリがあるかどうかで判断する

消費電力が1.19キロワットの浴室乾燥機にかかる1時間あたりの電気代は、約37円です。少しでも浴室乾燥の効率を上げるためにも、浴室乾燥中に浴室のドアを開けるべきなのか、閉めるべきなのかを確認しておきましょう。
 
判断の目安となるのが「浴室のドアにガラリ（通気口）」があるかどうか」です。ガラリがある場合は浴室内に多くの空気が入り込まないよう、浴室ドアを閉めた状態で使用する必要があります。
 
反対にガラリがない場合は、空気の流れを作らなければならないため、少しドアを開けておくとよいでしょう。浴室乾燥機を上手に使いこなして、電気代を抑えながら快適な暮らしを実現しましょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問 Q&A Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか？
三菱電機株式会社 よくあるご質問 FAQ Q乾燥や換気運転中、浴室の窓及び浴室ドアは開けたほうがいいですか？それとも閉めたほうがいいですか？
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー