上京して「家賃の高さ」に驚きました。やはり「手取り21万円」で「10万円の物件」は無謀でしょうか…？

進学や就職を機に上京する人も多い時期ですが、上京して家賃の高さに驚く人もいるかもしれません。手取りに対する家賃の割合はどの程度が妥当か、エリアによって家賃はどの程度違うのか気になる人もいることでしょう。
 
本記事では、家賃の目安や東京23区・市部の家賃相場などを解説します。

家賃の目安は「手取りの3分の1程度」

一般的に、家賃は手取りの3分の1程度がひとつの目安だそうです。手取りに対する家賃の割合がこれ以上増えると、趣味や貯金に回すお金がなくなる恐れがあります。
 
例えば、手取り21万円の場合だと、無理なく支払える家賃の目安は約7万円です。ただし、生活スタイルやエリアによって目安は異なります。貯蓄を重視する場合は、手取りの4分の1程度に抑えた方がよい場合もあるでしょう。
 
特に、貯金がない人は病気やけがなど急な出費が発生した場合に対応できるようにするため、家賃の予算を低めに設定するのが無難です。
 

東京23区の単身者向け物件の相場は平均7万円～10万円程度

アットホーム株式会社が2025年4月に発表した「全国主要都市の『賃貸マンション・アパート』募集家賃動向（2025年3月）」によると、東京23区にある30平方メートル以下の単身者向けの平均家賃はマンションが9万9083円、アパートが6万7126円となっています。
 
特に、都心部や若年層に人気の副都心は家賃相場が高く、ワンルームでも家賃が10万円を超えることも珍しくありません。都心部・副都心におけるワンルームの家賃相場は表1の通りです。
 
表1

地域	家賃相場
港区	11万2000円
千代田区	10万8000円
中央区	10万1000円
渋谷区	9万7000円
台東区	8万3000円
墨田区	8万2000円
品川区	8万1000円

※筆者作成（2025年4月10日時点）
 

23区の下町エリアか「市部」を狙うのもおすすめ

東京23区に住みながら家賃を抑えたい場合は、下町エリアを狙うのがおすすめです。下町エリアは人口密度が比較的低く、土地の価格が安い傾向にあることから、家賃相場も安いといわれます。
 
おもな下町エリアにおけるワンルームの家賃相場を表2にまとめました。
 
表2

地域	家賃相場
葛飾区	5万9000円
江戸川区	5万9000円
足立区	6万5000円
荒川区	7万2000円
江東区	8万3000円

※筆者作成（2025年4月10日時点）
 
また、東京市部を狙うのもおすすめです。東京市部は豊かな自然が多く、都心から離れていることから、家賃相場が安いといわれます。東京市部におけるワンルームの家賃相場を表3にまとめました。
 
表3

地域	家賃相場
青梅市	3万1000円
福生市	3万6000円
八王子市	3万7000円
日野市	3万9000円
東村山市	4万円
武蔵村山市	3万9000円
稲城市	4万円
小平市	4万3000円
多摩市	4万5000円
清瀬市	4万5000円
町田市	4万7000円
あきる野市	4万7000円
府中市	4万8000円
羽村市	5万円
東久留米市	4万9000円
立川市	5万円
東大和市	5万1000円
昭島市	5万2000円
国分寺市	5万2000円
狛江市	5万2000円
国立市	5万2000円
西東京市	5万3000円
調布市	5万5000円
小金井市	5万5000円
三鷹市	6万2000円
武蔵野市	6万6000円

※筆者作成（2025年4月10日時点）
 

まとめ

生活スタイルやエリアによって異なりますが、家賃は手取りの3分の1程度がひとつの目安だそうです。東京23区の単身者向け物件の平均家賃は約7万円～10万円となっており、都心部ではワンルームでも家賃が10万円を超えることも珍しくありません。
 
家賃を抑えたい人は、下町エリアや市部を狙うことをおすすめします。また、自分の手取りや生活スタイルに合わせて適切な家賃の物件を選ぶことも重要です。
 

出典

アットホーム株式会社 全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向（2025年3月）東京23区（3ページ）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー