就職を機に上京した私、東京の「人の多さ」に驚きました…。一人暮らしをするなら人口が少なく家賃も安そうな「23区外」のほうがよいでしょうか?
配信日: 2025.04.23

東京は人口密度が高く、家賃も比較的高いといわれていますが、具体的にどの程度家賃にまわすお金が必要になるのかが分からないという方もいるでしょう。
そこで、本記事では東京23区と23区外の人口や家賃相場、相場よりも安い賃貸物件を選ぶポイントを解説します。

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目次
「東京23区」の人口は「市部」の「2倍以上」ある
東京都の都庁総合ホームページ「都内区市町村マップ」によると、令和6年12月1日時点における市部の人口は424万1192人、区部は988万2606人でした。これは人口総数(1420万331人)の約7割が区部に集中している計算です。
一方、面積は市部(783.95平方キロメートル)よりも区部(627.51平方キロメートル)の方が小さく、人口密度の高さが分かります。
「東京23区」の単身者向け賃貸物件の家賃は「東京都下」よりも高い
東京23区の単身者向け賃貸物件の平均家賃は、東京都下(東京23区以外の市町村)よりも高いことが分かっています。
アットホーム株式会社の「2025年2月 全国主要都市の『賃貸マンション・アパート』募集家賃動向」を基に、マンション・アパート(30平方メートル以下)の平均家賃をエリア別に表1にまとめました。
表1
エリア | 平均家賃 |
---|---|
東京23区(マンション) | 9万8346円 |
東京23区(アパート) | 6万7389円 |
東京都下(マンション) | 6万133円 |
東京都下(アパート) | 5万4695円 |
出典:アットホーム株式会社「2025年2月 全国主要都市の『賃貸マンション・アパート』募集家賃動向」を基に筆者作成
東京23区と東京都下を比較すると、アパート(30平方メートル以下)の平均家賃は、東京23区が東京都下よりも1万2694円高くなっています。マンション(30平方メートル以下)の平均家賃に至っては、東京23区が東京都下よりも3万8213円高くなっています。
家賃の目安は「手取りの3分の1程度」! 収入に応じて「23区外」も検討
家賃は手取りの3分の1程度が目安とされています。つまり、表1の平均家賃を参考にすると、東京23区に住む場合は最低でも手取りが20万円以上必要になります。趣味や貯金にもっとお金をまわしたい場合は、さらに必要になるでしょう。
そのため、収入に応じて比較的家賃の安い下町エリアや23区外に住むことを検討する必要があるかもしれません。都心からは離れるものの、東京23区よりも家賃相場が低いため、ゆとりを持って生活できるでしょう。
相場より安い賃貸物件を選ぶポイント
相場よりも安い賃貸物件を選ぶポイントとして以下が挙げられます。
・駅から徒歩10分以上の物件を探す
一般的に、駅から徒歩10分以内の物件は家賃が高く設定されています。駅から離れるだけで家賃は大幅に下がる傾向にあるため、通勤や通学に支障が出ない範囲で駅から徒歩10分以上の物件を探してみましょう。
・築年数が経過している物件も視野に入れる
一般的に、築年数が経過するほど家賃は下がる傾向です。近年ではリノベーションにより内装がキレイになっているケースも少なくないため、生活の質を落とさずに家賃を抑えられる可能性があります。
・1~3月以外の時期に物件を探す
1~3月は新生活を迎える学生や社会人が増えるため、家賃が上がりやすくなる傾向です。しかし、4月を過ぎると入居希望者が少なくなるため、空室を埋めるために家賃が安くなるケースがあります。
まとめ
東京23区の人口は市部の2倍以上もあり、人口総数の約7割が東京23区に集中しています。それに応じて賃貸需要も高くなっており、家賃は東京都下に比べて約1万~3万円以上高い傾向です。家賃を抑えたい方は、都心から離れている下町エリアや23区外も検討しましょう。
また、駅から徒歩10分以上の物件や築年数が経過している物件も候補に入れたり、1~3月以外の時期に物件を探したりすることもポイントです。さまざまな工夫をすることで、都内でも無理のない一人暮らしができるでしょう。
出典
東京都 都庁総合ホームページ 都内区市町村マップ
アットホーム株式会社 全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2025年2月)(2ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー