落とした財布が届けられていたのですが、中の「2万円」がありませんでした…諦めるしかないのでしょうか?
配信日: 2025.04.22

そこで本記事では、落とした財布のお金がなくなった場合に戻ってくるのか、また、財布を落としたらすべきことも解説します。

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財布に入れていたお金が戻ってくる確率は低い
財布に入れていたお金が抜きとられていた場合、それを取り戻すのは難しいといわれています。もし犯人が見つかっても、すでにそのお金を使っていたり、支払い能力や資産がなかったりする場合は取り立てが難しいとされているようです。
なお、落ちていた財布からお金を抜き取ることは「窃盗罪(刑法第235条)」や「遺失物横領(刑法第254条)」にあたる可能性があります。窃盗の場合は、10年以下の懲役または50万円以下の罰金、遺失物横領の場合は、1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料に処されるおそれがあります。
落ちている財布を見つけたら、速やかに警察などに届けましょう。
財布を落としてしまったらすぐにやることは
財布を落としたらやるべきことをご紹介します。大事なポイントですので、覚えておきましょう。
遺失届を出す
遺失届とは、落とし物や忘れ物が届けられたときに、遺失者(落とし物をした人)に連絡するための届け出です。ただし、自宅・会社・海外での落とし物や忘れ物は、対象になりません。
拾得物として届けられた物と遺失届の内容を警察が照らし合わせて、遺失者を探します。遺失届を出す際に伝える点は、以下の通りです。
・日時
・場所
・物品の種類
・金額
・色や形などの特徴
落とした日時や場所、落とした財布の種類や中身の額はできるだけ明らかにしておいた方がいいでしょう。拾得された場合、照らし合わせるための重要な情報になります。
色や形などの細かい特徴を伝えることもポイントです。何色の財布なのか、革製か布製か、など、長財布か二つ折りかなど、具体的に記載しましょう。
なお、警察に届けられた拾得物の保管期限は3ヶ月です。3ヶ月の間に遺失者が判明しなければ、返還を受けることができません。失くしたことに気づいたら、すぐに遺失届を提出してください。
遺失届が提出されないと、もし拾得があっても照らし合わせることができず、落とし主に連絡が取れない場合があります。
クレジットカードやキャッシュカードを止める
落とした財布の中に、キャッシュカードやクレジットカードなどが含まれている場合は、発行元に連絡し、利用停止の手続きを行いましょう。速やかに手続きを行えば、悪用を防げるかもしれません。
また、運転免許証や健康保険証も紛失した場合は、それぞれ連絡が必要です。運転免許証は、遺失届を出したあと所轄の運転免許センターで再交付の手続きを行います。
健康保険証は、加入している保険組合に連絡しましょう。なお、2024年12月以降は健康保険証の新規発行・再発行が終了しているため、マイナ保険証への切り替え手続きをしたうえで保険証として利用します。
マイナンバーカードを紛失した場合は、専用のフリーダイヤルに連絡し機能の停止を申請しましょう。あわせて、遺失届・盗難届を出してください。
落とした財布に入れていた2万円が戻る可能性は低い。紛失したらすぐに遺失届を。
落とした財布に入れていたお金がなくなっていた場合、戻ってくる可能性はきわめて低いといえます。
財布を失くしたことに気づいたら、すぐに遺失届を出しましょう。また、クレジットカードやキャッシュカードは発行元に連絡して利用停止を行います。運転免許証や健康保険証なども同様に再発行の手続きをとってください。
なお、落とした財布からお金だけを抜き取ることは、「遺失物横領罪」です。懲役や罰金に処される可能性があります。落ちている財布を見つけたら、速やかに近くの交番や警察署に届けましょう。
出典
デジタル庁 e-Gov 法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百三十五条、第二百五十四条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー