ネット通販の代引き手数料は「300円」かかる!? 代引きを選ぶ人って今もいるのでしょうか?
配信日: 2025.04.21

ただし、代引きを利用すると、多くの場合で「代引き手数料」として300円前後の追加料金がかかります。そこで、「どうしてこんなに高いの?」「今どき代引きを使う人っているの?」と疑問を感じる人もいるかもしれません。
本記事では、代引き手数料が発生する理由と、現在でも代引きが選ばれている背景について解説します。

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代引き手数料はなぜ発生するのか?
代引きとは、商品を受け取るときに配達員に代金を支払う仕組みのことです。お金を直接受け渡すことから「着払い」と混同されることもありますが、着払いは送料を受取人が支払うものであり、商品の代金とは別のものとなります。
代引きでは、以下のような流れで取引が行われます。
1. 配達員が商品と引き換えに、購入者から現金を受け取る
2. 配達員がその現金をいったん自社(宅配業者)に持ち帰る
3. 宅配業者がまとめて販売者に送金する
この一連の手続きには、人手と時間がかかります。現金を取り扱うという性質上、盗難や紛失などのリスクもあるため、特別な管理体制が求められます。そのため、配達業者や通販サイトは追加料金として、代引き手数料を設定しているのです。
大手運送会社を利用する場合、手数料の目安は以下のとおりです。
購入金額1万円未満:330円(税込)
購入金額1〜3万円未満:440円(税込)
購入金額3~10万円未満:660円(税込)
購入金額10~30万円まで:1100円(税込)
これらはあくまで目安であり、通販サイトによっては独自に手数料を設定している場合もあります。
それでも代引きを選ぶ人がいる理由
クレジットカード払いやコンビニ払い、QRコード決済など、便利な支払い方法がどんどん増えているなかで、なぜあえて「代引き」を選ぶ人がいるのでしょうか? その理由には、以下のような事情があります。
1. クレジットカードを持っていない、あるいは使いたくない
特に若年層や高齢者など、クレジットカードを持っていない人は一定数存在します。また、カード情報の流出などに不安を感じ、「なるべく使いたくない」と考えている人もいます。代引きであればカード情報を入力する必要がないため、セキュリティー面で安心だと感じる人も多いようです。
2. 商品が届いたときに支払いたいという安心感
ネット通販では、商品が本当に届くかどうかという不安を抱く人も少なくありません。代引きなら、「商品が届かなかったのに支払いだけが完了していた」というトラブルは基本的に起きません。実際に品物を受け取ったその場で支払うため、納得感があります。このような安心感から、初めて利用する通販サイトではあえて代引きを選ぶという人もいます。
3. オンライン決済に不慣れな人も多い
高齢の方を中心に、オンライン決済に苦手意識を持っている人もいます。「スマホの操作に慣れていない」「パスワード管理が難しい」「ネットバンキングは使いたくない」などといった理由から、昔ながらの現金払いを選ぶケースも少なくありません。また、家族や知人が代わりに注文して、支払いだけ受取人が行うような場面でも代引きは重宝されます。
代引きのメリットとデメリットを整理してみよう
代引きには便利な面もあれば、注意すべき点もあります。手数料がかかる一方で、安心して使える支払い方法として根強い人気があるのも事実です。ここでは、代引きのメリットとデメリットをあらためて整理してみましょう。
【メリット】
●商品到着と同時に支払いができる
●クレジットカード情報を入力しなくて済む
●オンライン決済が不安な人でも安心して使える
【デメリット】
●手数料(330円前後)が別途必要
●配達時に現金を用意しておく必要がある
●不在で受け取れなかった場合、再配達まで支払いできない
代引きを選ぶ際は、これらの点をふまえて自分にとって最適な支払い方法かどうかを判断することが大切です。
代引きは今も必要とされる支払い方法のひとつ
代引きは、クレジットカード払いや電子マネーなどに比べると「古い支払い方法」と思われがちですが、今も一定のニーズがあります。特に、クレジットカードを持っていない人や、現金での支払いに安心感を求める人にとっては、シンプルで使いやすい選択肢です。
手数料はかかりますが、その分「届いたときに支払う」という明確さや、カード情報を使わない安心感が得られるのが大きなメリットです。自分に合った支払い方法を選ぶことで、ネット通販をより安全・快適に利用することができるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー