Amazonから代引きで届いた荷物に「覚えがない」と妻が言っています。もしかして詐欺？ 対処法は？

ある日突然、Amazonから代引きで荷物が届き、家族が「こんなの頼んでいない」と言ったら、あなたはどう感じますか？
 
「誰かが間違えて注文したのかも？」と思う一方で、「もしかして詐欺なのでは……？」と不安になる方もいるでしょう。実は、こうした“覚えのない代引き荷物”は、最近増えているトラブルのひとつです。
 
本記事では、Amazonを装った代引き詐欺の可能性やその見分け方、正しい対処法について解説していきます。

そもそも代引き詐欺とは？

代引き詐欺とは、自分では注文していない商品が代引き（代金引換）で届き、受取時に代金を請求される詐欺のことです。中にはAmazonなどの大手通販会社を装って送りつけられるケースもあり、受取人は「家族が頼んだのかも」と誤解して支払ってしまうことがあります。
 
詐欺師が差出人情報を偽装したり、不明瞭な形で商品を送りつけたりすることで、受け取る側は不審に思いながらも支払ってしまうケースがあります。
 

覚えのない荷物が届いたときにまず確認すべきこと

突然、注文した覚えのない荷物が届くと戸惑ってしまうものです。そのようなときにも慌てずに対応するためには、まず確認すべきポイントを押さえておくことが大切です。まず、荷物を受け取る前に、以下の点をチェックしてみましょう。
 

1. Amazonの注文履歴を確認する

本人や家族のAmazonアカウントで、注文履歴に該当する商品があるかどうかを確認しましょう。履歴に載っていない場合、その荷物はAmazon以外の第三者からの発送か、詐欺の可能性があります。
 

2. 家族全員に確認をとる

別の家族が注文していた可能性もあるため、「覚えがない」と言った人だけでなく、他の家族にも確認するのが確実です。
 

3. 送り主の情報をチェック

伝票に「Amazon」や「○○商事」などの名称があっても、それが実在する販売元かどうかをインターネットで調べてみましょう。公式サイトに電話番号が載っていれば、かけてみるのも有効です。ただし、電話番号への問い合わせは詐欺師が偽装している場合もあるため、慎重に行いましょう。
 

詐欺の可能性があるときの正しい対処法

「これは怪しいかも……」と感じたら、すぐに行動することが大切です。万が一詐欺だった場合でも、正しい手順を踏めば被害を防ぐことができます。ここでは、覚えのない荷物に対してとるべき具体的な対処法をご紹介します。
 
もし、誰も頼んでいない商品であることが確認できたら、以下のような対応をしましょう。
 

1. 受け取りを拒否する

代引きの場合、商品を受け取らなければ支払いも発生しません。配達員に、「注文した覚えがないので、受け取りを拒否します」と伝えればOKです。一度でも受け取ってしまうと、開封していない場合でも返品が難しくなったり、送料や手数料を負担しなければならなくなったりする可能性があります。
 

2. Amazonのカスタマーサービスに連絡

仮にAmazonからの荷物であっても、心当たりがなければ公式サイトのカスタマーサービスに連絡し、状況を説明しましょう。カスタマーサービスでは、ギフト設定やアカウントの不正利用の有無などを確認してもらえます。
 

3. 消費生活センターに相談する

消費者ホットライン「188（いやや！）」に電話すれば、最寄りの消費生活センターにつながり、相談に乗ってもらえます。法律上の問題や、事業者への連絡方法なども教えてもらえるので心強い味方です。
 

4. 警察に被害届を出す

悪質な場合や、金銭的な被害が出た場合は、警察に相談しましょう。住所や氏名が悪用されている可能性もあり、放置すると同様の被害が続く恐れがあります。
 

なぜこんなことが起きるのか？

代引き詐欺のようなトラブルは、一見すると理解しがたいものですが、実は背後にいくつかの明確な目的があります。
 
どのような理由でこうしたことが起こるのか、その背景を知っておくことで、より的確な対処ができるようになります。代引き詐欺の目的は、主に以下のようなものです。

・支払いをさせて商品代金を奪う（業者と詐欺師がグルのケースも）
・Amazonの仕組みを使ってポイントや評価を不正に得る
・単なる嫌がらせ、または住所・氏名などの個人情報収集

こうした背景から、詐欺と気づかずに受け取ってしまう人も多いため、知識として知っておくことが大切です。
 

不審な荷物には冷静に対応しよう

突然届いた代引きの荷物に「覚えがない」と感じたときは、まず冷静に確認することが大切です。注文履歴をチェックし、家族にも確認し、怪しいと思ったら受け取りを拒否して構いません。
 
万が一詐欺の可能性がある場合でも、Amazonのサポートや消費生活センター、警察などの公的機関に相談すれば、しっかりと対応してもらえます。「代引きだから仕方なく払う」ではなく、「これは本当に必要な荷物か？」を確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。
 

出典

消費者庁 身に覚えのない自分宛ての商品が届いたあなた その商品、直ちに処分できます! 支払も不要です！
独立行政法人 国民生活センター 消費者トラブル解説集 代引きで身に覚えのない荷物が送られてきた
独立行政法人 国民生活センター 偽物が届くインターネット通販トラブルで“代引き配達”の利用が増加しています！！
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー