【悪徳】両親から「ほとんど価値のない土地」を相続!→知らない業者から「3000万円で買い取る」と電話があったけど、そんなに“おいしい話”があるの?「原野商法の二次被害」について解説
配信日: 2025.04.13

本記事では、原野商法の二次被害とはどのようなものかを解説します。また、原野商法の二次被害への対処方法についても紹介します。

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原野商法の二次被害とは?
原野商法の二次被害とは、過去に原野商法の被害を受けた人や、原野を相続した人を再びターゲットとする悪徳商法のことです。持っている土地を高値で買い取るという電話勧誘をきっかけとすることが多く、政府が注意を呼び掛けています。
そもそも原野商法とは、ほとんど価値のない原野を「将来値上がりする」などと勧誘して売りつけるなどの悪徳商法のことです。1970年代から1980年代にかけて被害が多発しており、その被害者が近年再びトラブルに遭っています。
独立行政法人国民生活センターによると、原野商法の二次被害の相談件数は2007年度に488件だったところ、2017年度には1699件と倍以上になっており、いまだに同様のトラブルは発生しています。
なぜ価値のない土地を高値で買い取ろうとするのか?
原野商法の二次被害では、価値のない土地を高額で買い取るといった電話勧誘をきっかけにトラブルに巻き込まれる事例が多くなっています。なぜ土地を高値で買い取ろうとするのでしょうか?
悪徳業者の目的は、さまざまな名目でお金をだまし取ることにあります。政府広報オンラインの事例によると、山林を購入したいと持ちかけられた60代男性のケースでは、「調査費用」や「整地費用」の名目で高額請求をされています。
また、雑木林を買い取ると勧誘された60代女性のケースでは、「税金対策」と言われてお金を支払いました。ところが契約書をよく見ると、雑木林を1200万円で売り、別の原野を1600万円で購入する契約になっており、差額の400万円をだまし取られています。
このように、価値のない土地を高値で買い取るという魅力的な言葉で勧誘し、手数料や税金対策といった名目でお金をだまし取るのが原野商法の二次被害の手口です。
原野商法の二次被害への対処方法は?
原野商法の二次被害に遭わないためにはどうすればよいのでしょうか?
第1に、勧誘を受けたら一人で判断せず、誰かに相談するようにしましょう。家族や友人、もしくは消費生活センターなどの公的機関に相談し、客観的な判断を仰ぐようにします。
また、請求内容を確認することも大切です。原野商法の二次被害では、「調査費用」や「税金対策」といった名目でお金をだまし取られています。根拠があいまいな請求があった場合は疑うようにしましょう。
原野を相続した場合は、「相続土地国庫帰属制度」を利用して土地を手放すのも1つの手段です。特に利用する予定のない土地であれば、固定資産税もかかるので、制度の利用を検討するとよいでしょう。
高値で土地を買い取るというおいしい話には気をつけよう
原野商法の二次被害は、原野商法の被害者や原野の相続者を狙う悪徳商法です。高値で土地を買い取るなどという勧誘電話をきっかけとしてトラブルに巻き込まれるケースが多発しています。
被害から身を守るには、一人で判断せずに誰かに相談したり、根拠が不明な請求がないか確認したりしましょう。価値のない土地を高値で買い取るという「おいしい」話が来たら、何よりもまず疑ってかかるようにすることが大切です。
出典
政府広報オンライン 「原野商法」再燃! 「土地を買い取ります」などの勧誘に要注意
国土交通省 原野商法の二次被害トラブルにご注意ください!
独立行政法人国民生活センター より深刻に! 「原野商法の二次被害」トラブル-原野や山林などの買い取り話には耳を貸さない! 契約しない!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー