更新日: 2019.06.21 その他

【実体験】2年間大学受験と向き合って知った大学入試とお金の関係

【実体験】2年間大学受験と向き合って知った大学入試とお金の関係
今年の大学入試も終わろうとしています。2年後の2021年から「大学入試共通テスト」が導入されることもあり、従来のセンター試験で合格を勝ち取りたい学生たちの安定志向が顕著になってきています。子どもが浪人すれば、親子ともども心身とお金に負担がかかるもの。
 
そこで、筆者が2年間大学受験と向き合った実体験を、ここで少しシェアできればと思います。
 
うらのまさこ

執筆者:うらのまさこ(うらの まさこ)

不動産業界出身のFP

人生100年時代のライフプランとお金の専門家。家計見直しから資産形成・資産運用まで、お客様のライフプラン実現をサポートいたします。国民年金基金PRで定期的にFM愛知等にも出演中。日本FP協会認定CFP(R)、1級FP技能士、宅地建物取引士。

大学受験~進学にどれくらいお金がかかるのか?

まず、学費をできる限り抑えたいと考えると、国公立大学の選択になります。2019年の年間授業料は、文系も理系も同額の53万5800円と、特に理系を目指す人にとっては魅力的です。入学料は主に28万2000円で、大学のある自治体に居住している場合は割引されることもあります。
 
一方、私立の場合、入学金は医学部を除けば20万円台が主で、国公立と大差ありません。しかし年間授業料は、文系が70万円前後~100万円程度、理系(医学部以外)はプラス50万円程度、医学部になると400万円前後にまでなるようです。ほかに施設費・実習費などあり、20万円程度が主です。
 
お金は入学の前にもかかります。受験料、受験に伴う交通費や宿泊費、入学申込金などです。
 
受験料は、センター試験や国公立2次試験、センター試験結果を利用する私立試験であれば1.5万円前後。私立一般試験であれば3万円台ですが、医学部に限りさらに数万円かかるようです。
 
入学申込金は本命の発表前に合格した大学に支払うお金で、その大学に入学した場合には入学金に充当され、入学しなかった場合には返金されません。安全校から本命校まで複数受験する方がほとんどでしょうから、受験時点でも数十万円かかるわけですね。
 
ここからは、筆者の体験談ということで、文系に絞ってお話を進めていこうと思いますが、理系でも参考になる部分はあるかと思いますので、ご一読いただけると幸いです。
 

国公立大学にこだわりすぎると、結果的に負担が大きくなることも…

さて、国公立大学も視野に入れて受験するときは、センター試験の結果を踏まえ、偏差値表を参考に受験科目・配点が自身に有利かどうかを考慮して、私立も選択するのが一般的です。そこで難しいのが、国公立と私立とでは難易度や試験対策が異なるということです。
 
たとえば、東大・京大を受験するレベルの人が早稲田大・慶應大に合格するかといえば、実は難しいのです。反対に、MARCHを不合格になった人が慶應大に合格するということはありえます。
なぜ、偏差値ランクでは考えられない逆転劇が起こるのでしょうか?
 
いずれの大学も試験内容が独特なため、その大学に沿った対策ができているかどうかが合否の分かれ目になります。
 
さらに私立の場合、センター試験結果利用科目の選択パターン受験、各学部ごとの受験、全学部統一受験と、同じ学部に絞っても3回以上受験可能なため、合格の確率が高まるという利点もあります。
 
しかし、国公立の場合、2次試験は一発勝負のため、そのときのコンディションで合否が左右されます。前期・中期・後期と3回受験できますが、中期試験がある大学は極めて少なく、後期は募集枠が少ないため難易度が高くなります。
 
来年は旧来の試験の最終ということもあり、国公立大学を目指す学生にとって非常に頭の痛い年となるでしょう。もし浪人した場合、大手予備校の1年間の学費は最低80万円程度、特別講習など含めると100万円を突破していきます。先の心配の中、国公立を目指すのか?
 
受験科目が少ない分、効率的に成績を上げ、偏差値表で国公立より難度の高い私立を目指すのか?親子でしっかり情報収集の上に結論を出して、少しでも早く受験対策を始めたほうがよさそうです。
 
執筆者:うらのまさこ(うらの まさこ)
不動産業界出身のFP
 

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