「アメリカ旅行」で行ったレストランで「チップ」を求められました。その場は払ってしまいましたが、断ることもできたのでしょうか…?
配信日: 2025.04.11

日本でも旅館などに泊まった際に、担当の仲居さんに「心付け」という形で数千円程度のお金を渡す場合がありますが、必須ではありません。ところが海外に目を向けてみると、チップが慣例になっている国もあるようです。
本記事では、チップとはどういうものか、渡すのがマナーなのか、いくらくらい渡すべきかについて解説します。

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「チップ」は「受けたサービスへの対価」
「チップ」とは、受けたサービスの対価として、商品そのものの料金とは別にサービスを提供してくれた人に支払うお金のことです。チップは英語では「Tip」と書き、語源については諸説ありますが、「To Insure Promptness(迅速さを保証するために)」の略ともいわれています。
海外において、特に給与が比較的低い傾向にあるサービス業では、チップは働く人の大切な収入源となっているようです。
特にアメリカでは「チップ」を渡すのがマナー
欧米諸国、特にアメリカでは、サービスを提供しているお店を利用した際、チップを渡すのが一般的なマナーとして浸透しています。
アメリカでのチップの渡し方としては2通りあり、1つは現金、もう1つはクレジットカードです。現金の場合は、例えばレストランでは給仕した人に直接手渡すか、店を出る時に食事をしたテーブルに現金を置きます。
クレジットカードの場合は、会計伝票にチップの金額を記入し、それを含めた合計金額を清算する仕組みです。なお、現金で渡す場合は、小銭ではなく紙幣で渡すのがチップのマナーとされています。クレジットカードの場合は、1セント単位の端数でも構いませんが、合計金額が切りのいい数字になるようにする人が多いようです。
「チップ」はいくらくらい払うべき?
アメリカの場合、場面ごとで支払うべきチップの額が異なります。一般的には、ホテルで部屋の清掃をしてもらった時は1回あたり1~2ドル、荷物を運搬してもらった時は荷物1つにつき1~2ドルが相場だそうです。また、レストラン、タクシー、理髪店などでは、料金の15~20%程度が相場となっているようです。
なお、テイクアウト店、ファストフード店、フードコートやセルフサービスのお店、スーパーマーケットや小売店、公共交通機関であるバスやトロリーなどでは、原則チップを払う必要はありません。ただ、お店によってはレジの横にチップ箱を置いていることもあるため、これらの店でも良いサービスを受けた場合は箱にチップを入れるとよいでしょう。
まとめ
日本ではチップの習慣が一般的ではないため、海外に行った時にチップを払わず、心象を悪くしてしまい、時にはトラブルになることもあるでしょう。そうならないように、「郷に入っては郷に従え」で現地のルールに従ってチップを払うようにすることが大切です。
チップは受けたサービスの満足度に応じて払うものですが、少額すぎる、もしくは高額すぎるチップを払うのは好ましくありません。
少額すぎるとサービスに満足できなかったというメッセージになってしまい、逆に高額すぎると次回も同じ額のチップを期待されてしまう可能性もあります。相場の範囲内で、自分の気持ちに合った額のチップを払うようにするとよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー