更新日: 2019.07.03 その他
目標達成している人はやっている?達成する自分をイメージする4つのメリット
今回は、夢や目標を実現するには、将来の自分をイメージしてみることが有益だということをお伝えします。
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。
ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/
夢や目標の実現の確率が高まる
なぜ、将来の自分をイメージすることが大切なのでしょうか? 夢や目標の実現には、一般的にお金が必要です。やみくもにお金を貯めようと思っても長続きしません。夢や目標がなければ、お金を貯めること自体がストレスになります。「何のためにお金を貯めるのか」じっくり考えてみましょう。
それには、10年後、20年後の自分をイメージすることが有益です。10年後のイメージが難しければ、5年後の自分でも構いません。
どんな生き方、働き方、暮らし方をしたいのか具体的に考え、行動指針としましょう。そうすれば、漠然と日々を過ごすよりも夢や目標の実現に近づきます。なぜなら、いつも夢や目標を意識するからです。今まで見過ごしてきた情報にも敏感になり、チャンスを逃す確率も低くなります。
例えば、新社会人の場合、これから10年の間に達成したいこととして、〇〇年後に結婚して子どもを2人授かり、○○年後に外資系企業に転職して年収○○万円以上を得る、そのために営業マンとして社内で1位の成績を上げ、さらに、○○年から語学学校に通い○○年までにTOEIC(トーイック)730点以上を獲得する、などがあるかもしれません。
このように、具体的に将来の自分をイメージすることの一番目のメリットは、夢や目標の実現の確率が高めていくことにあります。
お金の目標ができる
夢や目標の実現のすべてにお金が必要というわけではありません。例えば、営業マンとしてバリバリ働く、などはお金がなくても実現可能です。一方、就職活動、結婚、出産、就学、住宅購入など、人生の節目にはお金がかかるものもあります。
将来の自分をイメージすることの2番目のメリットは、夢や目標を実現するためのお金について具体的な目標ができることです。
金額のイメージが掴めなければ、日本FP協会のホームページにある「主なライフイベントにかかる費用の目安」が参考になります。就職活動費約14万円、結婚費用約463万円、出産費用約51万円、教育費用約993万円、住宅購入費約3,340万円、老後の生活費約26万円/月、介護費用約16万円/月などのデータが掲載されています。
ただし、これらは、平均値であることに留意してください。また、数字の根拠を確認することも大切です。出産費用のように公的助成があるものもありますので、社会保険についても知っておきましょう。
問題点の把握と対応策がわかる
夢や目標の実現の時期、実現するための金額を決めたら、それに向けてお金を貯めていきます。例えば、3年後の結婚資金を貯めることを考えてみましょう。先ほどのデータでは結婚資金は約463万円となっています。これは、結納・婚約~新婚旅行までにかかった費用総額(全国推計値)です。
この金額を3年間で、1人で準備するには、年間約154万円貯金しなければなりません。2人であれば、1人あたり年間約77万円貯める必要があります。20代は一般的に目標額の達成が難しいでしょう。達成が難しければ、親に援助を求めたり、費用を抑えたり、結婚式を延期したり、さまざまな対応策を考えることができます。
将来の自分をイメージすることの3番目のメリットは、このように資金計画を立てることにより夢や目標を実現のための問題点の把握と対応策がわかることです。対応策は基本的には収入を増やすか、支出を減らすか、資産運用するかの3つです。それぞれについて検討していくことになります。
なお、通常、夢や目標はひとつではないので、優先順位を考え、優先順位の高いものから実現していきましょう。
お金を大切に使うようになる
将来の自分をイメージすることの4番目のメリットは、お金を大切に使うようになることです。
例えば、結婚資金を貯めるという目標があれば、お金を使う際に、本当に必要な支出なのか、無駄遣ではないのか日々考えて行動できるようになるでしょう。衝動買いもしなくなるでしょう。
お金は使うのは簡単ですが、貯めるのは大変です。夢や目標がしっかりあれば、本当に必要なものかどうか考えてからお金を使うようになるでしょう。どのご家庭でも使途不明金があり、その多くは無駄遣いだといわれています。これが少なくなるだけでもお金が貯まっていきます。
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。