更新日: 2024.09.15 その他

「1500万円」はするエリアの空き土地が「500万円」で売りに出されていました。なにか裏事情があるのでしょうか?

「1500万円」はするエリアの空き土地が「500万円」で売りに出されていました。なにか裏事情があるのでしょうか?
不動産サイトで注文住宅用の土地を見ていると、通常なら1500万円ほどの価値があるエリアに、極端に安い価格の空き土地が出ているのを見かけることがあります。
 
一見するとチャンスに思えますが、そのような土地には注意しなければなりません。本記事では、相場より安い土地がある理由について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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価格が安すぎる土地にはご注意!

結論として、価格が相場より極端に安い土地には裏事情があるためおすすめはできません。不動産サイトでは問題ないように見えますが、基本情報には記載されていないデメリットが潜んでいる場合がほとんどです。
 
基本的に不動産サイトに登録されている土地には、エリアの公示価格に基づいて適正な価格が示されています。売り主側が値下げを申し出ているなら話は別ですが、基本的に「掘り出し物」が見つかる可能性は低いでしょう。特に、サイト掲載の最終更新日から日数が経過している土地なら高確率で裏事情があります。
 

相場より安い土地の理由

土地の価格が相場より安い理由は、主に以下の通りです。


・地盤が弱い
・不整形地
・旗竿地
・土地の一部を道路にしなければならない
・地盤が道路より低い

ここから、それぞれの理由について具体的に解説します。
 

地盤が弱い

まず考えられるのは、地盤が弱いことです。一例として、地震の際に液状化しやすいエリアに指定されていたり、土の性質により住宅の重さを支えられなかったりするなどの理由が挙げられます。
 
地盤がしっかりしていない土地は、住宅の建築前に地盤調査や改良工事が必要で、結果として相場よりも高い費用を払うことになるかもしれません。
 

不整形地

土地がいびつな形である不整形地であることも、価格が安い理由の一つとして挙げられます。不整形地は、建物の配置や駐車スペースの確保が難しく、設計に大幅な制限が課せられます。
 
土地の価格は安くても建築費用がかかるため、総費用が高くついてしまうのです。住宅の建築には「建ぺい率」と呼ばれる制限があり、基本的に空いた土地の広さに対して40~60%しか住宅に使えません。土地の形がいびつだと、デッドスペースの割合が多く使いにくいため、評価額が低くなります。
 

旗竿地

旗竿地とは、敷地の一部が細長く、公道に面する部分が狭い土地のことです。土地の形状が旗のようなL字型をしているため、旗竿地と呼ばれます。
 
このような土地は、車が出入りしにくかったり、建物のデザインに制約があったりするため、不人気です。また、旗竿地の周囲が住宅で囲まれているケースが多いため、日当たりや通風が悪く、居住環境が劣るとされています。
 

土地の一部を道路にしなければならない

建築基準法では、敷地の最低2メートルが道路に接していなければ建物を建ててはならないことが定められています。
 
そのため、住宅を建てる土地の一部を道路として扱い、基準をクリアする必要があります。道路にした分の敷地は自分のものですが、事実上は住宅を建てられないエリアです。このような条件の土地は、安く売られる傾向にあります。
 

敷地が道路より低い

敷地が道路よりも低ければ、価格が下がる可能性があります。このような土地は、雨天や台風のときに雨水がたまりやすかったり排水が悪かったりするため、不人気です。また、駐車スペースを用意する際は、傾斜や敷地のかさ上げが必要で、施工費が追加で発生します。
 

安い土地には必ず理由がある

安い土地にはそれなりの理由があります。不動産業者が事前に理由を説明してくれることがありますが、具体的なデメリットをすべて話してくれるとはかぎりません。そのため、土地の形状や地盤に関する情報を確認し、自身でデメリットを把握して購入を検討する必要があります。
 
価格だけに惑わされず、専門家のアドバイスを受けながら総合的に判断することが重要です。安い土地には必ず理由があることを忘れずに、賢明な選択を心掛けましょう。
 

出典

デジタル庁 e-Gov法令検索 建築基準法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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