更新日: 2024.09.10 その他
繰り越した通帳を捨てるのは危険?正しい処分方法はある?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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古い通帳を捨てることのリスクとは?
古い通帳には、氏名、住所、口座番号、取引履歴など、多くの個人情報が含まれています。この情報が他人の手に渡ると、詐欺や不正利用のリスクが高まり、処分方法を誤ると容易に情報が漏洩してしまう危険性があります。
Web通帳を利用すれば、何十年分もの取引履歴を確認できるため、通帳の繰り越しが不要になります。また、いつでも明細や残高が確認できるため、利便性が大幅に向上し、通帳の処分や保管の手間が省け、銀行へ足を運ぶ頻度も減るでしょう。
デジタル化によるリスク低減
最近の調査では、多くの銀行利用者が通帳のデジタル化を利用しており、情報漏洩のリスクが大幅に低減しています。デジタル通帳では、アクセスがパスワードなどで保護されているため、紙の通帳と比較して情報漏洩の危険性が格段に低いですが、紙の通帳を持っている場合、その適切な処分方法を知っておくことが重要です。
株式会社アイリッジが実施した「金融アプリ利用実態調査」によると、全体の約7割が何らかの銀行アプリを活用しており、その中でも「よく利用する・メリットを感じる機能」として、7割以上の利用者が「明細や残高の確認ができる点」を挙げています。
通帳を安全に処分する方法
通帳を安全に処分するには、物理的に情報を消去することが不可欠です。以下の手順を参考にしてください。
・物理的裁断
・銀行で処分してもらう
物理的な裁断
まず、シュレッダーを使って通帳を細かく裁断するのが基本です。シュレッダーがない場合は、個人情報が記載されている部分をハサミで細かく切り刻み、別々のゴミ袋に分けて捨てるとよいでしょう。
銀行で処分してもらう
多くの銀行では、古い通帳を安全に処分するためのサービスを提供しています。例えば、通帳の繰越時に銀行に古い通帳を返却し、適切に処分してもらうことができます。これは特に、通帳を手動で処分するのが難しいと感じる方や、不安がある方にとって有効な手段です。
繰り越した通帳でも必要な場合も!
特に個人事業主やフリーランスの方にとっては、通帳を捨てることが大きなリスクとなる場合があります。以下のケースでは、通帳を保管しておくことを推奨します。
・税務申告や証拠書類としての利用
・遺産相続や証拠書類としての利用
税務申告や証拠書類としての利用
通帳は、過去の取引を証明するための重要な資料です。税務申告の際には、経費や収入の証拠として通帳が必要になることがあります。特に、フリーランスや個人事業主の方は、通帳を一定期間(通常は5年から7年)保管しておくことが法律で義務付けられていますので、安易に通帳を処分しない方が良いと言えるでしょう。
遺産相続やローンの申請
遺産相続の手続きや、住宅ローンの申請においても、過去の取引記録が必要になる場合があります。このため、通帳は捨てずに保管しておくことが重要です。特に、古い取引が相続の証明に必要な場合、通帳が決定的な役割を果たすことがあります。
まとめ
古い通帳には個人情報が含まれているため、不適切な処分は情報漏洩や詐欺のリスクを引き起こす可能性があるでしょう。。通帳を安全に処分するためには、物理的に裁断する方法や、銀行に依頼して適切に処分してもらう方法があります。また、個人事業主やフリーランスの方は、税務申告や相続手続きなどに備え、通帳を一定期間保管しておくことがおすすめです。
出典
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー