更新日: 2024.09.10 その他

運転中に携帯電話で通話すると違反になるのに、助手席の人との会話はなぜOKなの? 通話との差は何ですか?

運転中に携帯電話で通話すると違反になるのに、助手席の人との会話はなぜOKなの? 通話との差は何ですか?
車を運転しているときに携帯電話で通話すると道路交通法違反になります。それに対して助手席の人との会話が違反にはならないのは何故なのかと気になる方もいるでしょう。
 
今回は、運転中の通話が違反になり、助手席の人との会話が問題ないとされる理由をご紹介します。あわせて「ながらスマホ」がどのような行為か、罰則はどうなっているのかもまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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運転中に禁止されている「ながらスマホ」とは

運転中に禁止されている「ながらスマホ」とは、運転中にスマートフォン(以下スマホ)を使用する行為のことです。具体的には以下のような行為が該当し、道路交通法違反となる可能性があるため注意しましょう。

●スマホを持って通話する
●スマホを注視する
●カーナビゲーションの画面を注視する

なお、運転中のスマホ使用に関する法律は令和元年12月に施行され、「ながらスマホ」による事故件数は大幅な減少を見せました。しかし減少は一時的なものであり、令和3年以降、「ながらスマホ」による事故の割合は増加しています。
 
このことから、運転中の「ながらスマホ」は大変危険な行為といえるでしょう。自分だけでなく周囲を守るためにも、「ながらスマホ」は控えるべきです。
 

運転中の通話が違反で助手席の人との会話が問題ないとされる理由は?

運転中にスマホを使用して通話する行為は道路交通法違反となりますが、助手席の人と会話することは問題ないとされています。その理由として、以下の3点が考えられます。

●注意力の分散度合い
●手の使用有無
●視線の移動

それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
 

注意力の分散度合い

運転中の通話と助手席の人とする会話とでは、注意力の分散度合いに差があると考えられています。スマホを使用した通話の場合、相手が目の前にいないため、運転手が声に集中することで、注意力が散漫になったり集中力が下がったりなどの危険性が考えられるでしょう。
 
対して助手席の人と会話する場合、近くに人がいるため、身振り手振りや表情などの視覚情報も得られます。このことから、声のトーンや内容に集中する必要がなく、注意力の分散度合いに差が出ると考えられます。
 

手の使用有無

一般的に助手席の人と会話する際、スマホで通話するときのように、手をふさがれることはないと考えられます。しかし、運転中に通話する場合は、スマホを手に持ちながらハンドルを操作する可能性があります。
 
このとき、ハンドル操作を妨げるリスクがあり、危険性が著しく増すと考えられています。仮にハンズフリーであったとしても、通話開始時や終了時はスマホを操作しなければならず、このタイミングで危険がともなうとも考えられます。
 

視線の移動

スマホを操作する場合、どうしても視線はスマホの画面に移動してしまいます。動作中は車の前方から目を離すこととなり、信号の変化や急な飛び出しなどに対応するのは難しいでしょう。
 
仮に時速50キロメートルで一般道を走行している場合、2秒目を離しただけで約28メートル進むとされています。もし前方の車が急停車した場合などは、ブレーキを踏んでも間に合わず、事故が起きてしまう可能性もあるでしょう。
 
助手席の人と会話する場合に視線を移動するケースはあまりないと考えられるため、この部分に大きな差があるといえます。
 

運転中にスマホを使用して通話した場合の罰則は?

運転中にスマホを使用して通話した場合、罰則が適用される可能性があります。表1にまとめました。
 
表1

違反内容 携帯電話を保持して通話したり画像注視したりした場合(保持) 携帯電話の使用により事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合(交通の危険)
罰則 6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金 1年以下の懲役または30万円以下の罰金
反則金 1万8000円(普通車の場合) なし
違反点数 3点 6点

※政府広報オンライン「やめよう!運転中の「ながらスマホ」違反すると一発免停も!」を基に筆者作成
 
特に交通の危険を生じさせた場合は、1回で免許停止処分の対象になる可能性があります。大変危険な行為であるといえるため、運転中にスマホを使用するのは控えましょう。
 

運転中の通話が違反になるのに助手席の人との会話が問題ないのは、危険性の部分に差があるため

運転中の通話が違反となるのは、注意力が通話で散漫になったり視線移動したりなど、急な状況の変化に対応できないためと考えられています。対して助手席の人と会話する場合、これらの部分への影響は少ないとされており、問題ない行為と見なされるようです。
 
「ながらスマホ」による交通事故件数は年々増加しており、死亡事故の割合も高まっています。自身が大きな事故を起こさないためにも、「ながらスマホ」は控え、安全運転を心がけましょう。
 

出典

政府広報オンライン やめよう!運転中の「ながらスマホ」違反すると一発免停も!
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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