更新日: 2024.09.23 子育て

「奨学金」の返済がキツい… なんとか返済額を少しでも減らせないでしょうか?

奨学金の返済が、思った以上に毎月の生活を圧迫している方も多いでしょう。特に卒業後は収入が少なく、返還分を入れて生活がギリギリになりやすいものです。時には急なお金が必要で、返還に充てる分が足りない事態も起こるでしょう。
 
そこで本記事では、奨学金の返還が厳しいと感じたときに取るべき具体的な対処法や、毎月の収支に余裕を持たせる方法について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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奨学金の返還がキツいときの対処法

奨学金の返済が困難な場合、日本学生支援機構(JASSO)が提供している「減額返還制度」や「返還期限猶予制度」を利用すれば返還額の軽減が可能です。本項では、この2つの制度と、利用できなかったときの対処法について解説します。
 

減額返還制度

減額返還制度は、収入の大幅な減少や経済的事情など、月々の返還が困難なときに利用できる制度です。減額返還制度を利用すれば、1回あたりの返還月額を最大半額まで軽減できます。適用期間は1年ごとの更新で、最大15年間まで延長可能です。
 
ただし、本制度は誰でも利用できるわけではありません。主な適用条件は、以下の通りです。

●収入等の基準:年間収入400万円以下(給与所得者以外は300万円以下)
●災害、傷病、その他経済的な理由により奨学金の返還が困難な状態である
●減額すれば返還可能な状態である
●申請時点で延滞していないこと

ただし、審査に3週間以上かかる場合もあります。申請事由によって必要な書類は異なるため、急いでいる方は早めに必要書類を発行して申請しましょう。なお、本制度では減額した分だけ返還期限が延長されます。延長期間に対して利息が増えることはないため、安心してください。
 

返還期限猶予制度

返還期限猶予制度は、一時的に返還を猶予(停止)する制度です。やむを得ない事由によって返還が困難な場合にかぎり、本制度を利用できます。最長10年間の返済猶予が認められており、猶予期間中は金利が適用されません。
 
ただし、返還期限猶予制度が適用される人は限定されます。主な適用条件は、以下の通りです。

●収入等の基準:年間収入200万円以下(給与所得者以外は300万円以下)
●災害や傷病、経済困難、失業といったやむを得ない理由で返還が困難な状態である

詳細な条件や必要な証明書類は、申請事由によって異なります。
 

制度を利用できないときは両親に相談

上記2つの制度には審査があるため、適用されないこともあります。適用されなければ、どうにかして返還分のお金を工面しなければなりません。どうしても自力で捻出するのが難しい場合は、まずは両親に相談してみましょう。
 
金欠の状態が一時的なものなら、必要な分だけ両親からお金を借りるのも一つの手段です。普段の生活費を切り詰めて、少しずつ返していきましょう。
 

毎月の収支に余裕を持たせる方法

救済制度や家族の支援があっても、効果は一時的です。根本的な原因を解決するためには、収入を増やすか支出を抑えなければなりません。時間があるうちに、奨学金を返還するための計画を練っておきましょう。本項では、毎月の収支に余裕を持たせる方法について解説します。
 

家賃の低い物件に引っ越す

まずは、固定費の見直しを行いましょう。固定費のうちで一番大きな割合を占めるのは、「家賃」です。物件の賃料が身の丈に合っていないなら、賃料の低い物件へ引っ越しましょう。
 
ただし、仲介手数料や引っ越し費用などのまとまったお金が必要になるため、お金が貯まった後に実行することをおすすめします。物件次第では、毎月の返還額に相当する金額を削減でいきます。
 

副業をする

副業で収入を増やす方法もあります。近年は、パソコンやスマートフォンを活用した在宅副業も珍しくありません。休日や仕事の前後に少しずつ副業をこなしていけば、毎月の返還額に相当する収入を獲得できるでしょう。副業の内容を絞れば、明日からでも始められるものもあります。
 

返還が困難なら制度を積極的に活用しよう

奨学金の返済が困難なときは、一人で悩まず、制度の活用や家族への相談を積極的に行いましょう。早めに行動することで、生活への影響を最小限に抑えられます。引っ越しや副業の検討など、収支のバランスを見直すよい機会かもしれません。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 減額返還制度の概要
独立行政法人日本学生支援機構 返還を待ってもらう(返還期限猶予)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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