更新日: 2024.09.22 その他

「病院食」と「給食」って似ていませんか? 費用も同じくらいなのでしょうか?

「病院食」と「給食」って似ていませんか? 費用も同じくらいなのでしょうか?
「病院食」と「給食」はどちらも集団で食事を提供する点では似ているように思えますが、実は提供される食事の内容や目的、費用などに違いがあります。ここでは、病院食と給食の違い、それぞれの費用について詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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病院食について

病院食は、患者の病状や体質に応じて栄養バランスを考慮し、治療の一環として提供されます。
 
病院食の種類は、特別な制限がない「一般食」と、疾患や治療に応じて栄養量が細かく調整される「治療食」の2つです。治療食はエネルギー制限、たんぱく質制限、脂質制限、塩分制限などが行われます。
 

病院食の費用について

厚生労働省のデータによれば、2022年度の病院給食の委託単価は1997円でした。これは、公定価格である1920円を上回る額です。なお、昨今の食材費などの高騰により、この価格差はさらに広がっています。
 

給食について

給食とは、特定の多人数に対して、専用の施設(給食センターや給食室)を使って、組織的かつ継続的に食事を提供するシステムです。
 
一般的には、教育機関(幼稚園や小学校、中学校など)、福祉施設(保育所、児童養護施設、老人ホームなど)、工場、病院、寄宿舎、軍隊、刑務所などで、一般的なバランスの取れた食事が各所のスケジュールに合わせて提供されます。
 

給食の費用について

文部科学省が2023年1月に発表した「令和3年度学校給食実施状況等調査の結果」によると、国公私立学校の95.6%で給食が提供されています。
 
2021年のデータによると、小学校の給食費の平均月額は4477円、中学校は5121円でした。一方、2018年には小学校が4343円、中学校が4941円であったため、3年間で値上がりしていることが分かります。
 

世界と比べた日本の給食

日本の給食は、他国の給食と比べて以下のような独特な点が多く見られます。

●教室で食べる
●生徒が自ら配膳する

日本の場合、高校などでは食堂を利用することもありますが、小中学校では教室で食事をとるのが一般的です。机を向かい合わせてグループを作り、食事をしている学校もあります。
 
また、日本の学校には「給食当番」という役割がありますが、これも世界では例を見ません。多くの場合、卒業するまでに全員が給食当番を経験することでしょう。
 

病院食と給食の費用差

病院食と学校給食の費用を比較すると、1食あたりのコストに大きな違いがあることが分かります。病院食の委託単価は2022年度のデータによると1日3食で1997円で、1食あたりの費用は約666円になります。
 
一方、学校給食費のデータでは、小学校の平均月額が4477円、中学校が5121円です。これを1ヶ月あたり20日間の給食提供日数で割ると、小学校の1食あたりの費用は約224円、中学校では約256円となります。
 
このように、病院食の1食あたりのコストは、学校給食の約3倍に相当します。病院食が高額になる理由として、患者ごとの栄養管理や特別な食材の使用、厳密な衛生管理などが影響していると考えられるでしょう。
 

「病院食」と「給食」は提供される内容や目的、費用には大きな違いがある

「病院食」と「給食」は、どちらも集団に食事を提供する点で似ていますが、提供される内容や目的、費用には大きな違いがあります。病院食の1食あたりの費用は約666円であるのに対し、学校給食の1食あたりの費用は小学校で約224円、中学校で約256円です。
 
病院食は、患者の健康状態や治療方針に基づいて厳密に栄養管理が行われ、特別な食事が提供されるため、費用が高くなると考えられます。
 

出典

厚生労働省 入院時の食費について
文部科学省 令和3年度学校給食実施状況等調査の結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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