更新日: 2024.09.20 子育て
先月3人目の子どもが生まれました。友人から「児童手当が増えて羨ましい」と言われたのですが、「月1万円」ではないのですか? 3人目だとそんなに多いのでしょうか?
3人目の児童手当は2人目までより多い?
3人目以降の児童手当は増額されて支給されるため、第2子までの受給額よりも多くなります。児童手当の第2子までの受給額と第3子以降の1人あたりの受給額は図表1の通りです。
図表1
こども家庭庁 児童手当制度のご案内を基に筆者作成
現行の児童手当(図表1)では、第3子以降は3歳~小学生の10年間が5000円増しで支給されるため、第2子までより総額60万円多く受け取れます。さらに2024年10月から始まる新制度の児童手当になると、支給額が増額されます。
図表2のように、第2子までの支給額が0~2歳までは1万5000円、3歳以降は支給対象が高校年代(18歳に達して以降の最初の3月31日)まで拡充されて1万円なのに対し、第3子以降の支給額は全期間で3万円、総額だと2人目までと比較して438万円多く受け取れるようになるのです。
なお、前述の総額試算はいずれも4月生まれ同士を比較した場合です。
図表2
こども家庭庁 もっと子育て応援! 児童手当を基に筆者作成
ただし、第3子以降の金額を受給できるのは3人以上の児童を養育している世帯が対象で、上の子が対象児童から抜けて児童数が2人以下になってしまうと、手当が減ってしまうため注意してください。第3子以降のカウント方法については、図表3の通りです。
図表3
こども家庭庁 「第3子以降」のカウント方法について
新制度では第3子以降のカウント対象年齢が延長され、22歳に達する日以後の最初の3月31日までとなっています。
例えば3人兄弟で長男が21歳の場合、長男はすでに児童手当の対象ではありませんが養育者が経済的に支えている場合、高校生の三男は第3子として対象となります。仮に長男が25歳で経済的に独立している場合は、高校生であっても三男は第3子ではなく第2子としてカウントされます。
新制度では第3子以降が特に手厚い
前述の通り、現行制度の児童手当では第3子以降の加算は小学校修了前までですが、新制度の児童手当では全期間で加算されているため、現行制度と比べて非常に手厚くなっています。
さらに、新制度では所得制限も撤廃されるため、収入に関係なく第3子以降の手厚い支援を受けることが可能です。子どもの養育には多くの時間とお金がかかるため、さらに加算額が手厚くなった新制度の児童手当は、多子世帯の家計の支えとなってくれることでしょう。
まとめ
2024年10月から拡充される児童手当は、支給額が現行よりも増額されます。特に第3子以降は対象全期間で支給額が毎月3万円になるため、第2子までの金額よりも受給額が多くなります。
実際に新制度では、第2子までと第3子以降の受給額の総額は400万円以上の差があります。
さらに新制度の児童手当では所得制限が撤廃されました。第3子以降の手当総額も現行制度と比べて倍以上の金額となっているため、児童手当を活用して子どもの養育にかかる家計の負担を軽減できるでしょう。
出典
こども家庭庁 児童手当制度のご案内
こども家庭庁 もっと子育て応援! 児童手当
執筆者:梅井沙也香
FP2級