更新日: 2024.09.17 その他

扇風機を1日中点けっぱなしにしていた場合、電気代はどれくらいになりますか?また、強風と弱風で価格差はどれだけあるでしょうか?

扇風機を1日中点けっぱなしにしていた場合、電気代はどれくらいになりますか?また、強風と弱風で価格差はどれだけあるでしょうか?
一般的に、エアコンよりも扇風機を使ったほうが節電につながるといわれますが、具体的にどれくらいの効果があるのでしょうか。また一口に扇風機といっても、弱風モードと強風モードで消費電力にどの程度の差があるのかは分かりづらいものです。今回は、扇風機を1日中つけっぱなしにしていた場合、強風と弱風の各モードでかかる電気代を検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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扇風機の電気代はどれくらい?

今回の検証にあたって、以下の条件をあてはめたうえで電気代を算出します。

●扇風機は1日中(24時間)連続運転する
●使用数は1機
●電気代の基本料金は考慮しない(地域や住居のタイプによって料金が異なるため)

なお、電気代の単価は「新電力ネット」が発表する「法人・家庭の電気料金の平均単価の推移」の電力料金単価「30.22円/kWh」を参照しました。扇風機は仕様の異なる羽あり扇風機とサーキュレーター、タワーファンの3つのパターンを用います。
 
電気代の計算は「kW×使用時間(h)×電力単価(円)/kWh」で求められます。扇風機の消費電力はkwの1/1000である「W」で表記されるため、計算においては消費電力から1000を割った数を用いなければなりません。今回の検証では「扇風機の消費電力(W)÷1000×24時間×30.22円/kWh」で計算します。
 

羽あり扇風機の電気代

羽あり扇風機は、世間一般で使われるタイプです。備え付けられたファンが回転することで、風を発生させます。
 
羽あり扇風機の電気代は、表1の通りです。
 
表1

商品 消費電力(W) 1日の電気代(小数点第2位以下は四捨五入)
A社 約31W〜35W 22.48円〜25.38円
B社 約1.5W〜20W 1.09円〜14.51円
C社 約2W〜28W 1.45円〜20.31円

コジマネット「リビング扇風機 通販」より筆者作成
 
羽あり扇風機は基本的に消費電力の少ないタイプですが、製品によって電力量に差があります。節電を目的とするなら、商品概要から消費電力の少ないものを選びましょう。また、強風で一日過ごすと14.51円〜25.38円かかります。弱風と強風で金額の差が大きいため、運転時は状況に応じてモードを切り替えるとよいでしょう。
 

サーキュレーターの電気代

サーキュレーターとは、室内の空気を効率よく循環させるために強い風を発生させる機械です。基本的な構造は扇風機と同じですが、羽あり扇風機は風を拡散して送るのに対し、サーキュレーターは狭い範囲の風を直線的に送ります。
 
サーキュレーターの電気代は、表2の通りです。
 
表2

商品 消費電力(W) 1日の電気代(円)
A社 約36W〜38W 26.11円〜27.56円
B社 約40W〜42W 29.01円〜30.46円
C社 約21W〜25W 15.23円〜18.13円

コジマネット「サーキュレーター 通販」より筆者作成
 
サーキュレーターは、一般の羽あり扇風機よりも弱風と強風で消費電力に大きな差がないと分かります。今回の検証で一番大きな差でもC社の2.9円であるため、モードによる電気代の差はさほど発生しないでしょう。
 

タワーファンの電気代

タワーファンとは、スリムなボディと羽のない構造が特徴の送風機です。風を送るだけのタイプから冷風や温風を発生させるものまで、幅広い種類が存在します。
 
タワーファンの電気代は、表3の通りです。
 
表3

商品 消費電力(W) 1日の電気代(円)
A社 約6W〜40W 4.35円〜29.01円
B社 約11.5W〜19W 8.34円〜13.78円
C社 約36W〜38W 26.11円〜27.56円

コジマネット「タワー型扇風機 通販」より筆者作成
 
タワーファンは羽あり扇風機よりも消費電力が大きい傾向にあるため、節電を目的とするなら製品をよく調べて購入する必要があります。また、A社のタワーファンには温風機能もあり、その消費電力は1400Wでした。冷風と比較すると消費電力に大きな違いがあるため、冬季の運転も視野に含めるなら電気代にご注意ください。
 

節約に使うなら羽あり扇風機がおすすめ

今回の検証で、節約に扇風機を使うなら羽あり扇風機が優れていることが分かりました。ただし扇風機の消費電力は製品によって異なるため、羽あり扇風機でも消費電力の高いものを買わないよう注意しなければなりません。
 
また、消費電力の多い商品にはなんらかの便利な機能が備わっていることも多いため、電気代だけでなく、機能や本体価格とのバランスを考慮して購入しましょう。
 

出典

新電力ネット 法人・家庭の電気料金の平均単価の推移(特高・高圧・低圧別)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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