更新日: 2019.01.07 その他

20年前と今を比べても、男性の給与は増えてない!では女性は?

20年前と今を比べても、男性の給与は増えてない!では女性は?
不動産バブルが弾けてから既に20年以上経過していますが、低成長時代が続き、働いて得られる私たちの給与がなかなか増えません。
 
最早今の状況が普通なのでしょうか? それともやはり異常なのでしょうか?
 
過去の給与や増減率を確認しながら、給与水準について改めて考えてみました。
 
松浦建二

Text:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

男性の平均給与は30万4千円で1997年より少ない

厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査から、男性一般労働者の給与(賃金)の推移と前年に対する増減率をまとめてグラフにしてみました。黄色の棒グラフは所定内給与額、青色の折れ線グラフは前年の額に対する増減率を表しています。
 
※ここでは統計の所定内給与額のことを給与としています。所定内給与額とは、決まって支給される現金給与額(基本給・職務手当・家族手当等)のうち超過労働給与額(時間外勤務手当・深夜勤務手当・休日出勤手当等)を差し引いた額のことです。賞与は含みません。
 
給与額と前年に対する増減率の推移(男性)  
 

 
資料:厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査
 
グラフには1976年から2017年までの男性の給与額が載っていますが、前半と後半で傾向が全く違います。
 
1976年に15万2千円だった給与額は、1997年に33万7千円まで増えています。この間、18万5千円増えて2倍以上(122.2%増)になっていますが、1997年と2017年を比べると33万7千円から33万6千円へ全く増えていません。
 
現在4年連続で上がっていますが、上がる前は1997年に比べて減っていることになるので、給与額はまさに失われた20年であり、デフレ時代と言えます。
 
前年に対する増減率も当然低い数値であり、ゼロ以下の年が多くあります。1970年代は毎年5%以上も増えていましたが、今後そのような時代が来ることはあるのでしょうか?
 

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女性の平均給与は男性と違って順調に増えている

次に女性一般労働者の給与(賃金)の推移と前年に対する増減率をまとめてグラフにしてみました。黄色の棒グラフは所定内給与額、桃色の折れ線グラフは前年の額に対する増減率を表しています。
 

 
資料:厚生労働省平成29年賃金構造基本統計調査
 
女性のグラフは男性と少し違いがあります。
 
1976年に8万9千円で男性の6割もないのに驚きですが、1997年には21万3千円まで増えています。この間、12万4千円増えて2.4倍になっています。その後の1997年から2017年までも21万3千円から24万6千円へ3万3千円(15.7%)増えています。
 
男性は過去をまだ超えられませんが、女性は4年連続で過去最高を更新しています。
 
前年に対する増減率をみても、前年比マイナスは過去3回(2005年・2010年・2013年)しかなく、見事な右肩上がりのグラフです。
 
しかし、男女の差はまだまだ大きいです。1976年に6万2千円あった差が2017年は8万9千円へ広がっています。ただ、1997年には12万4千円も差があったので、かなり解消はされてきています。
 
給与は上がらないけれども物価も上がらない今のような時代が良いのでしょうか? それとも、給与は上がるけれど物価も上がる昭和のような時代の方が良いのでしょうか?
一人一人が給与や物価水準に深く関心を持って生活していくことが、一番大事なのかもしれません。
 
Text:松浦 建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者

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