更新日: 2024.09.10 その他

不用品回収はどういったメカニズムで成り立っているの? 「不用品」には価値がないのではないでしょうか?

不用品回収はどういったメカニズムで成り立っているの? 「不用品」には価値がないのではないでしょうか?
家具や家電、粗大ごみなどを廃棄するために、不用品回収業者を利用したことがある方もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、不用品回収の仕組みとその背後にある経済的な価値について説明します。また、不用品がどのようにリサイクルされ、再利用されるかも解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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不用品回収業者の特徴

不用品の回収を依頼する場合には、自治体に依頼する方法以外に民間企業が運営する不用品回収を利用する方法があります。
 
自治体に依頼する場合には、比較的リーズナブルな価格で回収してもらえますが、平日の指定日にのみ回収するというように、日程に制限があります。しかし、不用品回収業者の場合には、サービスや営業スケジュールが各企業で異なるため、依頼しやすいのが特徴です。
 

不用品回収の仕組み

不用品回収業者に依頼することで、家具や家電、粗大ごみなどさまざまな不用品を回収してもらえます。回収した不用品は、次のような方法で処理されます。

●資源としてリサイクル
●リユースする
●海外へ輸出する
●非営利団体へ寄付する

現状のままでは再利用できない不用品は、分解・分別し、資源としてリサイクルします。紙や布、鉄、木などのリサイクル資源は、商品の原材料としてリサイクル可能です。
 
状態が良い不用品は、清掃や修理を行い、再商品化することで利益を得ます。国内で再商品化できない場合には、東南アジアやアフリカなどの発展途上国へ輸出し、利益を得ています。
 
また、再商品化できない不用品であっても、使用できるものについては、非営利団体が運営する施設へ寄付することで不用品を処理することが可能です。
 

不用品回収業者に依頼するメリット

不用品回収業者に依頼することで、次のようなメリットがあります。

●自分の都合に合わせて回収してもらえる
●自治体では回収できないものも回収している
●リユースできるものは買い取りも可能
●不用品を搬出してくれる
●ゴミの分別、家具の解体をしてくれる

不用品回収業者は民間企業のため、指定日時にしか利用できない自治体と異なり、自分の都合に合わせて依頼できます。また、自治体のサービスでは回収できないものを回収できる可能性があることもメリットです。
 
不用品の搬出、ゴミの分別、家具の解体といった作業も不用品回収業者に任せられるため、作業の手間を省くことができます。
 
また、不用品が再商品化できる状態であれば買い取ってもらえるケースもあるため、廃棄処分の料金を払わなくていい、現金化できるなどのメリットもあります。
 

不用品回収を依頼する際のトラブル

不用品回収を行う業者は、再商品化するための「古物商許可」が必要です。古物商許可の必要性は「古物営業法」に定められており、許可を得ずに営業している場合には、違法な業者となります。
 
また、家電の回収やリサイクルに関しては「家電リサイクル法」に準じる必要があり、許可を得た一般廃棄物処理業のみしか行うことができません。
 
不用品回収業者のなかには、これらの法律に違反し運営しているところもあるため、注意が必要です。利用することによって、さまざまなトラブルが発生しています。
 
特に、多く見られるトラブルは、無料回収のはずが料金を請求されるケースです。家具や家電を積み込み、回収作業が終わった後に「大きな家具や家電は積み込み代がかかる」といった理由で高額請求される恐れがあります。
 
搬出の終わった不用品を戻すことも難しく、請求通りに支払ってしまうケースが多いため、注意しなければなりません。
 

悪徳不用品回収業者に多い「不用品」の扱い

無許可で運営する不用品回収業者の場合、適切な処理ができないため、不法な処理をしているケースがほとんどです。
 
回収した不用品を不法投棄や不法輸出し、必要な対策を行わないまま処理することによって環境に悪影響を与えてしまいます。
 
また、個人情報を含んでいるパソコンやタブレットなどの機器の場合には、ハードディスクの破壊やデータの消去といった処理を行わないこともあり、個人情報が漏えいする恐れもあります。
 

出典

e-Gov古物営業法
経済産業省 家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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