更新日: 2024.09.26 その他
新幹線のチケットを往復で買うと「2,000円以上」安くなる?JRの「往復割引乗車券」ってなに?
新幹線のみならず、在来線やほかの特急を使う場合でも割引が効くケースがあるため、電車移動が多い人は知っておいて損はないでしょう。本記事では往復切符を買う場合に知っておきたい、お得な往復割引について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
往復切符には「往復割引乗車券」が適用される場合がある
例えば、東日本旅客鉄道株式会社(以下JR東日本)が提供している往復チケットの割引サービスは「往復割引乗車券」です。この乗車券を購入すると、往路と復路それぞれで運賃が1割引になります。
例えば片道1万円の運賃がかかるルートがあるとして、通常だと往復2万円の運賃が発生します。しかし、往復割引乗車券では1割引の9000円で片道分を購入できるため、合計運賃は1万8000円です。
往復割引乗車券の適用条件
往復割引乗車券の割引が適用される条件は、「片道の営業キロが601キロ以上あること」です。新幹線であれ、特急や在来線であれ、営業キロをクリアしていれば問題ありません。
割引額の具体例
具体的な路線で往復割引額をシミュレーションします。仮に東京~岡山間(片道営業キロは「732.9キロ」)を移動するとしましょう。営業キロは、1キロ未満の数を切り上げて計算します。
この場合、東京~岡山間は「721~760キロ」の運賃帯になり、片道運賃は1万670円です。ここに1割引が適用されると9603円となります。
JR東日本の「旅客営業規則 第2編 旅客営業-第3章 旅客運賃・料金-第2節 普通旅客運賃 第77条」によると、「発着区間の営業キロが100メートルを超えるときは50円未満の数を切り捨てる」と定められているため、割引後の片道運賃は9600円です。
往復だと通常は2万1340円ですが、割引が効くと1万9200円となり、2140円節約可能です。このように往復割引乗車券を購入すると、営業キロと運賃帯によっては、今回のケースのように「往復2000円以上の節約」を達成できます。
往復割引乗車券の注意点
往復割引乗車券を購入する場合、有効期限に注意しましょう。有効期間は乗車券の距離によって決まっているようです。割引の適用を考えて往復割引乗車券を買い、後になって予定していた日に帰れなくなってしまうと、払い戻しの手続きをしなければなりません。
仮に復路のみ払い戻しをする場合、発売額から「手数料220円」と「往路分の片道運賃(割引なしの運賃)」を差し引いた金額が払い戻されます。
先ほどの東京~岡山間の場合、合計1万9200円(片道9600円)で購入していますが、割引前の片道運賃は1万670円であるため、返金額は8310円(1万9200円-1万670円-220円)になります。
使用済みの往路運賃を、割引なしで乗ったものとして計算されるため、ご注意ください。
往復割引乗車券なら往復2000円以上の節約が可能
JRの「往復割引乗車券」を使用すると、元々の運賃によっては往復2000円以上安く切符を購入できる場合があります。有効期限や払い戻しの注意点などに留意しつつ、お得な電車移動を楽しんでください。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 きっぷあれこれ 割引乗車券
東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業規則 第2編 旅客営業-第3章 旅客運賃・料金-第2節 普通旅客運賃 第77条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー