更新日: 2019.01.10 その他

【運転中に他人の車を少しだけこすってしまいました・・私の責任はどの程度?】

【運転中に他人の車を少しだけこすってしまいました・・私の責任はどの程度?】
車を運転する人の中には、車をこすってしまった経験がある方も少なくないのでは?特に、おろしたての新車を傷つけてしまうと、ショックが大きいですよね。
 
また、自分の車を傷つけてしまっただけならまだしも、他人の車をこすってしまうと大変です。
 
今回は、運転中に他人の車を少しだけこすってしまったHくんの例をみてみましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

内藤悠作

監修:内藤悠作(ないとう ゆうさく)

弁護士/東京桜橋法律事務所

2009年弁護士登録。2016年にニューヨーク州のロースクールへ留学のため登録抹消するも、翌年復帰。

ITベンチャーを中心とした企業法務から、個人の法律問題まで、幅広く手掛ける。一歩先の展開を見通す状況分析を心掛けると同時に、依頼者の立場・心情に対する的確な理解を大切にしている。座右の銘は「生涯成長」。

他人の車を「ガリッ」。気づかないふりをしてそのまま去ったが…

Hくんは週末に、車で遠方のショッピングモールに出掛けました。車をとめたのは、ビルの中にある自走式の駐車場です。
 
ずいぶんと狭い駐車場だったため、Hくんは車を入れるのに苦労しました。買い物が終わり、車を出そうとすると「ガリッ」という鈍い音が…。どうやら、隣の車にこすってしまったようです。
 
Hくんは「少しだから大丈夫だろう…」と、気づかないふりをして去って行きました。しかし、帰宅後。Hくんが傷をつけた車の持ち主から連絡が来ました。
 
この場合、Hくんはどのような罪になるのでしょうか。
 
*物語はフィクションです
 

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他人の車をこすったことに気づいたものの、そのまま去った場合、どのような罪に問われるのでしょうか。弁護士の内藤先生にお伺いしました。

今回の場合、けが人が出ているわけではないので物損事故の扱いになります。破損部分の修理に要する費用を、賠償として支払うことになるでしょう。
 
物損事故であっても、本来であれば、「こすった」と思った時点で確認が必要であり、事故を確認すれば報告をしなければなりません。したがって、警察への報告を怠れば道路交通法上の報告義務違反となり、罰則もあります。もっとも、軽微な物損事故と重篤な人身事故とで情状の重さに違いはあり得るでしょう。
 
一般的に交通事故の場合は、民事責任、刑事責任、行政上の責任(免許の処分)の3つの責任があります。
 
民事責任上では、対応を放置してしまうとその分遅延損害金がかさみ、また、場合によっては慰謝料の金額(人身事故のケース)に影響があるかもしれません。その点を除けば、すぐに対処するか、放置するかで特に違いはありません。物損事故の場合は、修理費や車両の経済価値を賠償するのが一般的ですが、加害者を探すために調査費用などがかかった場合は、その費用も賠償すべき損害の範囲に含まれる可能性もあります。
 
刑事責任上では、人身事故でなければ、過失運転致死傷罪にはあたりません。ただし、物損事故であっても、上記のとおり、報告義務違反があれば罪となります。
 
最後に行政上の責任として、道路交通法上、免許取消等の処分を受けることがあります。
 

Hくんのケースは物損事故として、相手の車の修繕費用を賠償することになる

他人の車をこすったことに気づいたもののそのまま去った場合、物損事故でも罪となってしまうこと、こすった車の修繕費用等を賠償しなければならないということが分かりました。
 
こすった程度の物損事故であれば、黙って去ったからといって重罪になることはあまり考えられないようです。ただ、そうは言っても、罪となってしまい、その他の責任も発生しますので、何か異変を感じた際にそのまま去ることはよくありません。
 
重大なトラブルに発展する可能性もありますので、必ず、何が起こったかを確認し、被害を与えてしまったのであれば、警察に報告の上、被害者に対してはきちんと対応するようにしましょう。
 
Text:FINANCIAL FIELD編集部
監修:内藤 悠作(ないとう ゆうさく)
弁護士/東京桜橋法律事務所

2009年弁護士登録。2016年にニューヨーク州のロースクールへ留学のため登録抹消するも、翌年復帰。
ITベンチャーを中心とした企業法務から、個人の法律問題まで、幅広く手掛ける。一歩先の展開を見通す状況分析を心掛けると同時に、依頼者の立場・心情に対する的確な理解を大切にしている。座右の銘は「生涯成長」。

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