更新日: 2024.07.25 その他
「無料Wi-Fi」が完備されているマンションってお得でしょうか? 契約時の「思わぬ落とし穴」や「デメリット」を教えてください!
今回は無料Wi-Fi付き物件のメリット・デメリットや住む際の注意点を解説します。また、無料Wi-Fiの回線速度やセキュリティで注意したいポイントも併せて参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
無料Wi-Fi付きマンションのメリットとデメリット
無料Wi-Fiが付いているマンションのメリットは、なんといっても「インターネット使用料が無料」な点です。総務省統計局の家計消費状況調査によると、インターネット接続料の平均額は月3606円でした。1年間では4万3272円となるため、かなり節約ができます。
引っ越し直後からインターネットが使える点もメリットです。NTTのフレッツ光の場合「最短1ヵ月程度で利用開始」と掲載されており、工事や手続きで使えない時期があります。
一方、デメリットとして、通信速度が挙げられます。「無料Wi-Fi付き」と記載されているマンションの場合、マンション全体で契約した1回線をマンションの住人全員で共有して使用するため、同時接続回線数が多いと遅くなりがちです。また、プロバイダも選択できません。
また、インターネット通信料も含めた家賃を設定している可能性がある点に注意が必要です。無料Wi-Fi付きでない条件が類似した物件と比較してみてください。その際は、家賃だけでなく共益費も高くないか確認しましょう。
インターネット付きマンションの注意点
インターネットの通信速度を確認する際は、時間帯に注意が必要です。内覧で訪れる日中はインターネット利用者が少ないため、快適に使えます。
しかし、住民の多くが在宅する夜などの時間帯は回線が混雑し、速度が遅くなってしまうことがあります。また、物件情報で「インターネット使い放題」「Wi-Fiあり」などさまざまな言葉が使われていますが、その内容に注意が必要です。例えば、レオパレスでは「使いたい放題」と書かれていますが、使うためには契約と月額費用が必要です。
さらに「インターネット無料」となっていても、Wi-Fiルーターが設置されていないケースもあります。自分で購入しないとWi-Fi環境にならないため、事前に確認しましょう。
Wi-Fiの速度目安
マンションの場合、「光配線方式」「LAN配線方式」「VDSL方式」の3つの通信方式で各部屋と共用します。光配線方式の平均速度は下り100~300Mbpsくらいと一番早く、LAN配線方式の平均速度は下り60~90Mbps、VDSL方式の平均速度は下り30~90Mbpsです。
インターネットを快適に楽しむのに必要となる回線速度は、一般的な用途で「10Mbps〜30Mbps」とされています。例えば、YouTubeを観る場合、推奨される持続的な速度は4K UHDは「20Mbps」、HD 1080pは「5 Mbps」と示されています。
また、オンラインゲームを快適に楽しむために必要な回線速度は上下30Mbps以上で、可能であれば100Mbps程度が求められます。シビアな回線速度を要するFPSゲームの場合には「Ping値」も重要です。サーバーからの応答反応にかかる時間を表しており、15ms以下が推奨されます。
無料Wi-Fiを使うときはセキュリティにも注意
無料で使えるWi-Fiですが、セキュリティ対策は必要です。通信内容が盗み見される、第三者に不正利用されるなどの被害が報告されています。例えば、Wi-Fiルーターが乗っ取られてしまい、企業への不正アクセスなど攻撃に利用されたケースもあります。
特にマンションの場合、隣近所の部屋が使っているWi-Fiも一覧に表示されるため、アクセスポイント名(SSID)が部屋番号など身元の特定につながるような名称は危険です。また、パスワードを推測されにくいものにすることも大切です。もしも特定されやすいものになっている場合には、すぐに変更しましょう。
また、脆弱性(ぜいじゃくせい)への対策も必要です。Wi-Fiのセキュリティ方式は「WPA2」または「WPA3」にし、Wi-Fi機器のファームウェア(ソフトウェア)をアップデートして、最新セキュリティに対応できるようにしましょう。
家賃相場と変わらなければお得!
無料Wi-Fiはセキュリティ面など不安に思うかもしれませんが、しっかりと対策を取っていれば安心して使えます。周りの家賃相場と同じぐらいであれば、無料Wi-Fiが付いている物件は非常にお得といえます。どのようなWi-Fiなのか不動産会社へ確認し、納得した上で契約するとよいでしょう。
出典
総務省統計局 家計消費状況調査 表3-1
総務省 自宅Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル(令和6年3月版)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー