更新日: 2024.07.23 その他
母が段ボールの中に「現金」を入れて郵送したいらしいです。孫のためのおもちゃを送る”ついで”らしいのですが、大丈夫でしょうか?
この記事では、宅配便で現金を送っても問題ないのか、安全に現金を送るにはどうすればよいのかをご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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宅配便で現金を送ることは各事業者で禁止されている
物品を送るついでに、現金も荷物に詰めて送ろうと考えるかもしれません。しかし、富山県警察によると、「レターパックや宅配便で現金を送ることは、郵便法や各事業者の約款で禁じられています」。実際に、宅配便などで送れないものとして「現金や小切手、株券、その他の有価証券」とホームページに明記している宅配業者もあります。
「禁止されていても、荷物に入れてしまえば分からないのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、禁止されているものを送るのは避けた方がよいでしょう。もし宅配途中で紛失してしまっても、補償をしてもらえない可能性が高いからです。
現金を送りたいときには現金書留か口座送金を利用しよう
郵便局の「現金書留」を利用すれば、物品や手紙と現金を一緒に郵送することができます。また、現金は銀行口座に振り込みを行ったりして、荷物とは別に送るという方法もあります。
現金を郵送する際に書留の郵便物としなければいけない旨は郵便法第17条にて定められており、意図的に郵便料金を免れるために、書留郵便以外の方法で現金を送った場合には同法第84条1項により、罰金を科せられる可能性があるため注意しましょう。
日本郵便株式会社によれば、現金書留で現金と物品や手紙を同封して送る場合は、定形郵便物・定形外郵便物に現金書留を付けることが可能です。その際、郵便物の基本料金にプラスして480円を支払う必要があります。さらに現金は基本的に郵便局で販売されている「現金封筒」に入れなければなりません。
郵便局で「書留・特定記録郵便物等差出票」に必要事項を記入し料金を支払えば、現金書留で荷物を送ることが可能です。
現金書留で現金を送れば、万が一郵便物が壊れたり届かなかったりした場合に、原則として郵送時に申し出た「損害要償額」の範囲内で実損額を賠償してもらえます。通常の現金書留の金額480円では、1万円までが補償されています。5000円金額が上がるごとに11円ずつ追加料金を支払うことで、上限50万円まで補償を受けることが可能です。
ただし、内容とする現金の額を超えて損害要償額を申し出ることはできないため注意が必要です。
現金書留にして送ることで、万が一紛失などがあっても補償されるため、安心して現金を送ることができるでしょう。
現金を宅配便で送るのは宅配業者の規約で禁止されている
孫に荷物を送るなら、ついでにお小遣いも一緒に送ろうと考えることがあるかもしれません。しかし、宅配業者の規約では現金を宅配便で送ることを禁止しているため注意が必要です。規約を無視して送ってしまうと、万が一荷物が紛失してしまっても、補償はしてもらえない可能性が高いでしょう。
物品と荷物を一緒に送る方法としては、郵便局の現金書留があります。定形郵便物・定形外郵便物にプラスの費用を支払うことで現金書留を付けることができます。万が一荷物が紛失してしまったという場合でも、原則として郵送時に申し出た「損害要償額」の範囲内で損害を補償してもらえるため安心して現金を送ることができます。
物品と現金を一緒に送りたいという方は、現金書留を利用するとよいでしょう。また、現金は銀行振込などで荷物とは別に送るという手段を取るとよいかもしれません。
出典
富山県警察 「レターパック、宅配便で現金送れ」は、全て詐欺
日本郵便株式会社
e-Govポータル 郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号) 第二章 郵便の役務 第一節 郵便物 第十七条(現金及び貴重品の差出し方)、第五章 罰則 第八十四条(料金を免れる罪)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー