更新日: 2024.07.20 その他
【新紙幣】まだ「渋沢栄一」の一万円札を手にしたことがありません。銀行に行けば「交換」は可能ですか? どうやって手に入れれば良いのでしょうか?
本記事では新紙幣の簡単な概要のほか、入手方法、旧紙幣は今後どうなるのかといった内容を説明します。
執筆者:嘉陽宗一郎()
新紙幣の概要
2024年7月3日から新紙幣が発行されています。今までの一万円札・五千円札・千円札の肖像の人物は福沢諭吉・樋口一葉・野口英世でしたが、新紙幣は渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎です。新紙幣には偽造防止のため3Dホログラムや高精細すき入れなど最新の印刷技術が盛り込まれています。
新紙幣を入手する方法
新紙幣を早く入手したい人も多いのではないでしょうか。しかし、7月3日以降も目にするのは旧紙幣ばかりの人もいるでしょう。
「新紙幣を入手するには日本銀行で両替したら良いのでは?」と思うかもしれません。しかし、日本銀行では基本的に両替や単純な交換を行っていません。日本銀行で交換ができるのは、紙幣の汚れや損傷などで使えなくなった紙幣のみです。
「それなら自分で汚せばよいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、やめたほうがよいでしょう。紙幣の故意による汚損を禁じる法律はありません。しかし、故意の汚損は偽札との区別がつかなくなる可能性があるやめてほしい行為とされていますし、故意に汚損したとみなされると交換に応じてくれなくなる可能性があるからです。
一般銀行での両替はどうでしょうか? 例えば、みずほ銀行は7月4日以降の新札への両替は新紙幣になるが、当日分の紙幣がなくなると両替を停止するとしています。また、三井住友銀行も7月4日以降新紙幣の新券への両替を開始するとしていますが、新券指定をしない場合は旧紙幣も混在するそうです。
ほかにも、両替には手数料がかかることもあるなど、銀行によって条件がさまざまなため、あらかじめ利用したい金融機関に問い合わせたほうがよいでしょう。
今後旧紙幣はどうなる?
新紙幣は次々と印刷されるため、今後目にする機会は増えていきますが、旧紙幣は印刷されなくなります。先ほど紹介したみずほ銀行や三井住友銀行でも、今後は旧紙幣での新券両替はできないとしています。今は新紙幣のほうが物珍しいものの、次第に旧紙幣の価値が上がってくるかもしれません。
プレミアがつく紙幣の特徴として次のような紙幣番号があります。
・ゾロ目:333333など
・キリ番:100000など
・階段:123456など
・アルファベットがそろっている:Z〇〇〇〇〇Zなど
このほかにも、まれに印刷ミスのある紙幣が存在し、これらの番号よりもさらに高い価値がつくようです。もしもこれらの旧紙幣が手元にあるのなら、交換せずに保管しておいたほうがよいかもしれません。
新紙幣発行で注意したいこと
新紙幣発行のタイミングでは、新紙幣にからめた詐欺が増えるのではと警戒されています。例えば、旧紙幣が使えなくなるので交換が必要などといって旧紙幣をだまし取られる手口などが考えられます。しかし、旧紙幣はこれからも使えるので、このような手口にだまされないようにしましょう。
まとめ
新紙幣を入手するには銀行で新札への両替を行うとよいでしょう。ただし、現在はまだ新紙幣の数が十分ではないことなどから、あらかじめ両替しようと思う銀行へ問い合わせることをおすすめします。
日本銀行では単純な両替や交換は行っていないため注意が必要です。また、新紙幣がらみの詐欺が広まることも予想されているため、詐欺被害にあわないように気をつけましょう。
出典
みずほ銀行 2024年7月に発券の新紙幣に両替したい
三井住友銀行 新しい日本銀行券(新紙幣)の取扱いについて
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士